「飲酒運転根絶」② 石巻署・違反者に厳しく対応
次代への軌跡
石巻市 次代への軌跡 渡邊 裕紀 2019年10月3日(木) 9時08分石巻署は、管内の飲酒運転根絶に向けて取り締まり活動を強化している。自損、物損事故で飲酒運転が発覚するケースは年々減ってはいるが、摘発者の数は横ばいが続く。
酒気帯び運転(飲酒運転)は、免許停止や取り消しの対象となるほか、刑事罰は3年以下の懲役、または50万円以下の罰金。さらに正常な運転ができないと判断されると酒酔い運転となり、免許が取り消される以外にも5年以下の懲役、または100万円以下の罰金と重い刑罰が科せられる。それでもなお石巻地方では飲酒運転が後を絶たない。
平成17年5月22日に仙台市で高校生3人が飲酒運転の車にはねられて死亡する事故が起きた。県は条例を制定し、毎年この日を「飲酒運転根絶の日」として啓発している。条例では飲酒運転根絶重点区域を置き、飲食店が立ち並ぶ石巻市の立町一丁目、二丁目、中央二丁目は26年から継続指定されている。それだけ摘発者が多く、減っていないことが浮き彫りになっている。
飲食店からの飲酒運転とともに多いのが自宅で酒を飲み、車を運転する人。安く上がるほか、自分のペースで飲めるため、昨今の「宅飲み」ブームに乗ってその数は年々増す。
同署交通課の菅原充課長は「今年は事故前に摘発できたケースが多い。飲酒する場所の変動もあるが、総数自体にはあまり変化がない」と指摘。中には摘発されたその場で酒を飲んでごまかす悪質な行為もあり、犯罪であるという意識の低さが露呈する。
菅原課長は「酒を飲んでハンドルを握れば車は凶器になる。これまでも飲酒運転で死亡事故を起こした事例を多く見てきた。これは絶対に許すことのできない行為だ」と語気を強めた。
年末年始は忘年会や新年会で飲酒の機会が増える時期。同署は気仙沼署など沿岸6警察署と協力し、幹線道路を包囲して大規模な検問も行う考え。飲酒運転に対して厳しい姿勢で臨み、抑止と根絶につなげていく。

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