石巻日日新聞

門脇中統合に住民同意 市教委 令和3年目標に石巻中へ

学区再編で懇談会

石巻市 教育・文化 石巻日日新聞 2019年5月23日(木) 20時03分
市教委事務局に意見や質問を寄せる住民ら

 石巻市教育委員会は22日、門脇中学校の今後の在り方に関する地区懇談会を開き、2年後の令和3年4月を目標に隣接する石巻中に統合を進めることについて学区内の住民ら出席者の同意を得た。統合により門脇中は廃止となり、校名は石巻中学校とする方針。2月にまとめた市立小・中学校学区再編計画案の地区計画案に基づく市内で初の懇談会となり、23日夜には受け入れ側となる石巻中学校区を対象に行う。

 門脇中学区の懇談会は大街道小体育館であり、住民ら約30人が出席。市教委事務局が再編計画案や門脇、石巻中の両PTA役員との4回の打ち合わせ会を経てまとめた5項目の基本項目を説明した。

 項目のうち統合の枠組み、時期、方法、統合後の名称の4つは4月の両校PTA総会で同意を確認。残る1項目の使用校舎は、学校教育活動、部活動、老朽化対策など総合的な視点から今後検討していく。市教委は両校の地区懇談会での同意を前提に秋ごろの定例会で統合を決定し、その後に保護者や教職員らの準備委員会を設置する見通しを示した。

 本年度当初の全校生徒数は門脇中118人、石巻中285人。門脇中は平成27年に門脇小が石巻中学区の石巻小と統合したことで連携校が大街道小のみとなり、生徒数の減少で一定規模での学び合いや部活動がままならなくなっている。早期の統合を求めてきたPTA顧問の浮津貴光さんは懇談会で「一番魅力ある学校ができるようスクラムを組みたい」と理解を求めた。

 出席者からは統合に異論はなく、小学生の保護者は「早く進めてほしい」「前倒しで合同の部活動ができるように」などと要望。住民からは「統合は町内会活動にも影響する。協議結果は積極的に情報公開を」との声もあった。取材に対して卒業生の男性(69)は「石巻中は定期戦を行うライバル。当時からすれば統合は夢にも思わなかった。寂しいが、子どもらを思えば仕方ない」と話した。

 学区再編計画案は本年度から10年間に一定規模まで学級数が減少する見込みの小中学校が対象。統合を一つの考えとし、中学校区ごとの懇談会で学校の在り方を検討する。門脇、石巻中は先行しており、他地区ではまずもって計画案の説明を行う。

最終更新:2019年5月23日(木) 20時03分
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