石巻日日新聞

門脇小・中ともに卒業は最後 3年生のうち29人 「楽しさあふれた9年間」感謝

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2018年3月9日(金) 19時39分
門脇小学校最後の卒業生人を含めた82人が巣立った

 石巻地方のほとんどの中学校で卒業式が行われた9日、石巻市立門脇中学校では、平成26年度で閉校した門脇小学校最後の卒業生29人を含めた82人が巣立った。この世代をもって門脇小、門脇中をともに卒業した生徒は最後となった。

 式でははじめ卒業生一人一人に大内俊吾校長から卒業証書を授与。生徒会長の横山隼翔さん(2年)の送辞に続き、卒業生代表の加藤澪美さんが春への決意を述べた。その後、記念合唱として「信じる」を披露し、寂しさと感動の涙で頬を濡らした卒業生が新たな道へと歩み出した。

 門脇小・中を卒業した最後の世代となった小笠原玲人さんは「門中の校舎は震災後の門小時代から7年間お世話になった思い出の場所」と語り、阿部実空さんは「門小と門中を卒業できて良かった。震災もあったけれど、楽しさの詰まった9年間だった」と涙ながらに振り返っていた。

 門脇小は震災の津波で学区の南浜町を中心に甚大な被害があり、それに伴う児童数の減少から26年度で閉校した。今年卒業式を迎えた29人の生徒は同小最後の卒業生で、現在の門脇中の2年生以下は一部を除いて大街道小の卒業生となっている。

 なお、この日は東松島市立鳴瀬未来中で新校舎が完成して初めての卒業式を実施。10日には石巻市立雄勝中で小中併設校となり、新校舎に移ってから初の卒業式を行う。

最終更新:2019年5月12日(日) 11時59分
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