石巻日日新聞

昭和生まれの平成育ち 記者の各駅停車

石巻市 コラム 山口 紘史 2019年4月18日(木) 9時24分

 年配者から「君、平成生まれ?」と聞かれ、「いえ、ギリギリ昭和です」と答えると「仲間だね」と安心されるのは昭和63、64年生まれのあるある話しだろう。今年31歳を迎えた私もこのやりとりは数えきれないほど経験してきた。

 昭和生まれだが、物心ついた頃は、時はすでに平成。平成とともに生きてきた。なめ猫もマハラジャもドラゴンクエスト発売日の行列も微妙に知らない。平成生まれと同様、ポケモンに熱中し、ベッカムに憧れ、世界の中心で愛を叫びたくなる青春を送った。

 そんな平成育ちゆえ元号はあまり意識せずに生活してきたが、和暦が令和に移り変わろうとする今、3つの時代をまたいで生きていることを改めて思い知らされ、どこか誇りと感慨深さを感じている。

 今年2月、姪っ子が生まれた。「令和生まれ?」「いえギリ平成です」。いずれそんなやり取りをするのだろう。この子が生きていく令和も、どうか穏やかな時代であることを願うばかり。

最終更新:2019年4月18日(木) 9時24分

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