舞台は石巻「リバーエンド・カフェ」発刊 地元出身漫画家 たなか亜希夫さん
震災経験した少女の成長漫画
石巻市 教育・文化 石巻日日新聞 2018年10月30日(火) 15時56分配信青年漫画雑誌「漫画アクション」=双葉社=で、石巻市出身の漫画家、たなか亜希夫さん(62)が古里を舞台に描く「リバーエンド・カフェ」が連載されている。このほど単行本の1、2巻が同時発刊され、全国の書店に並んだ。たなかさんは「私は漫画を描くことしかできない。東日本大震災後の石巻を舞台に、生者、死者、亡者、異界の者たちが“渦”となったひとつの世界を創っていきたい」と語っている。
たなかさんは昭和31年に生まれ、石巻市立大川小、大川中、石巻高校を卒業した。大学を中退し、飲食店で働きながら漫画家の小池一夫さんが主宰する私塾「劇画村塾」で腕を磨き、25歳の時、「下北沢フォービートソルジャー」でデビュー。代表作に講談社の「イブニング」で連載した「軍鶏」などがあり、テレビドラマ化や映画化された作品も多い。
昨年8月から新たに連載を始め、今回単行本となったのが「リバーエンド・カフェ」。震災から数年後の石巻市を舞台に描いた。小学生で震災を経験し、いじめを受けている主人公の女子高生、入江サキが旧北上川の中瀬にあるカフェを営む男と出会い成長していく物語。第1巻は石巻の夏を象徴する石巻川開き祭りの花火の場面から始まる。
作品の中では日和山から見た中瀬周辺や旧家に残る釡神、彫刻家の高橋英吉など石巻の風景や文化、人物などを紹介しつつ、物語の世界観に読者を引き込む。2巻では、成人向け映画館「日活パール」のほか、味のある地元演歌歌手も登場している。
たなかさんは「小学生で震災を経験した女子高生の成長物語を豪華なゲスト陣が盛り上げている。震災が中心にありながら漫画表現の特色である『諧謔(かいぎゃく)と笑い』で覆っているので、笑って読んでもらえれば幸い」と話している。
単行本は1冊税抜620円で、全国の書店で扱っている。3巻は来春、発刊予定となっている。
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