石巻日日新聞

 未曾有の大災害となった東日本大震災から間もなく10年を迎えます。石巻市、東松島市、女川町から成る石巻地方は悲しみの中から立ち上がり、復旧、復興を遂げてきました。そこには一人一人の思いや願いがあります。地元紙として「次代への軌跡~東日本大震災から10年」を企画し、歩みを振り返りつつ、人の心に触れました。

心の復興程遠く 2段目


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 石巻市新館の自宅で妻裕子さんと一緒に津波に襲われた。幸い平屋の自宅は流されず2人とも一命は取り留めたが、志郎さんは居間に流れ込んで強烈に渦を巻いた褐色の泥水に巻き込まれ、約2時間意識を失った。「妻の必死の声掛けがなかったら、多分私はそのまま逝っていただろう。青葉中に避難するまでの2日間は、妻がいたらからこそ乗り越えられた」と語った。【山口紘史】

 元高校教諭で校長も経験し、平成10年に定年退職。その後は仙台育英高に再就職し、震災前年まで教壇に立った。新館の自宅は同20年に新築、趣味の絵画などをたしなみ、裕子さんと2人でゆったりと余生を過ごすつもりだった。


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地域に暮らす私たちの目指した復興とは…

東日本大震災から10年。石巻日日新聞では2021年3月10日に特集号を発行します。それに先駆け、10年の歩みを動画として2/28~3/9(各19:00)、Youtubeに投稿致します。


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石巻日日新聞は大正元年(1912年)、石巻市中央2丁目付近の小さな建物で創刊した新聞社です。
当時は全国的な不況風が吹き荒れ、石巻もまた、苦しい経済事情の中で、一般庶民の暮らしは食うのがやっとという厳しい時代。石巻の衰退は日清日露戦争をはさみ、明治40年を頂点に前後30年間にも及び、大正に入っても庶民の生活苦は変らず石巻はどん底状態でした。

大正元年10月28日、仙北軽便鉄道が開通。石巻~小牛田間に初めて小型ながら列車が走りました。私たちの新聞社が創刊したのはそんな時代でした。


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 自給自足で40カ国以上を旅する山田達さん(24)、山崎暁奈さん(32)夫妻が先日、自転車で日本を1周する旅で石巻市を訪れた。国道を南下していた2人は、偶然通りかかった不動産建設会社(株)牡鹿観光=石巻市門脇=に「寒さをしのぐ場所を貸してもらえないか」と懇願。阿部忠昭社長(76)は運営するビジネスホテルの一室を提供し、2人はこの恩に報いるためまき割りを行った。山田さんは「人とのふれあいが旅の醍醐味。この恩は忘れない」と感謝した。【山口紘史】

 夫妻はいずれも首都圏出身。山田さんは大学受験失敗を機に「世界に出た方が学べることは多い」と意識を変え、18歳の時に旅人になることを決意。中国に飛び、気の赴くままにヒッチハイクや自転車で東南アジア、中東、北欧諸国を回った。21歳の時にカナダのバンクーバー島で自給自足生活をする他称「仙人」に出会い、数カ月間共生して生活スタイルや生き様を学んだ。


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