地域の相談役として20年 行政相談委員を退任
石巻日日新聞 2017年4月14日(金) 20年間にわたり行政相談委員として尽力してきた松川榮光さん(81)=石巻市大手町=が、平成28年度の活動をもって退任した。長年の功績をたたえて12日、松川さんに総務大臣感謝状が贈られた。
松川さんは同市大手町で青果食品店を営むかたわら、平成9年4月に石巻市担当の行政相談委員に委嘱された。市民から寄せられる相談や要望、苦情などを受け付け、解決に向けたアドバイスを送るなど、地域と行政との橋渡し役を担ってきた。
市民からの相談内容は、道路問題や街灯、カーブミラー、案内板の設置要望など多岐にわたった。震災後には仮設住宅や復興公営住宅に関する相談なども寄せられ、住民にとっての身近な相談役として活動してきたが、80歳に達したため一線を退くこととなった。
12日に市長室で行われた伝達式には、亀山紘市長や総務省東北管区行政評価局の米澤俊介局長など関係者らが出席。米澤局長は「20年間にわたるご尽力、ありがとうございました」と感謝を述べ、松川さんに感謝状を手渡した。
松川さんは「どんな小さなことでも頼まれたことには全力で応えてきた。継続できたのは家族や地域、行政の皆さんの協力があったからこそ。自分にとっても良い思い出になった」と振り返っていた。
亀山市長は「市政にたくさんのご助言をいただき感謝の思い。ぜひ今後も地域のご意見番として活躍いただきたい」とねぎらった。
■2市1町で11人委嘱
東北管区行政評価局は4月1日付で委嘱した行政相談員を発表した。委嘱期間は2年間で、石巻地方は石巻市8人、東松島市2人、女川町1人。
行政相談員は総務大臣から委嘱された民間有識者。道路、保険・年金、社会福祉、雇用・労働など国の行政に関する苦情・相談を受け付け、申出人に助言したり、関係機関に具体的な改善を働き掛けたりする。全国に約5千人おり、年間約17万件の相談を受けている。
石巻地方の行政相談委員は次の通り(敬称略、かっこ内は旧市町名で※は新規、ほか再委嘱)。
▽石巻市=鈴木德雄(石巻)水間裕子(同※)舘田秋雄(河北)中村勝雄(雄勝)樋口忠博(河南※)西條宏一(桃生)武山萬(北上)辻るみ子(牡鹿)
▽東松島市=三浦亨子(矢本)内海和幸(鳴瀬)▽女川町=阿部求
【写真】松川さん(中央)に感謝状が手渡された
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