石巻日日新聞

復興公営住宅の空室 ② 管理戸数は3倍以上に

次代への軌跡

石巻市 次代への軌跡 熊谷 利勝 7月17日(水) 21時19分

 石巻市が東日本大震災後に供給した災害(復興)公営住宅は4456戸。震災前に1690戸だった管理戸数は、震災前の3倍以上に膨らんでいる。

 復興公営住宅は平成25年度から供給を開始し、昨年度までに全4456戸で入居可能となった。内訳は市街地3883戸、半島沿岸部が573戸。整備手法別では市の直接建設が372戸で、委託が県1060戸、独立行政法人UR都市機構436戸、さらに民間からの借上げが222戸、買取が2366戸となっている。

 空き室は市街地184戸、半島沿岸部26戸の210戸ほど。このうち、一度も使用されていないのが40戸ほどあるという。1棟でなく1戸ごとに民間から借り上げた住宅は返還した物件もあり、管理戸数は4447戸まで減少。現状では22戸に1戸が空き室ということになる。

 入居者のうち65歳以上が42.84%で、市全体の高齢化率32.4%を上回っている。退去の理由は聞き取っていないが、入居者が施設に入ったり、親族に引き取られたり、民間アパートに引っ越したなどが考えられるという。復興公営は自力資金で家を再建できない人向けに用意された住宅。収入超過者となっても、割増賃料の加算が一定期間据え置かれており、今のところは退去の理由になりにくい。

 入居の事前登録や希望調査を踏まえ、市が平成23年10月当初に計画した供給戸数は3千戸。その後、入居希望者の意向の変化に合わせる形で4千戸、4500戸、4700戸、4492戸と改定され、昨年3月に4456戸で落ち着いた。限りなく需要に近い供給を目指してきたが、着工してからの入居辞退もあり、空きの発生はやむを得ない部分がある。

 既存市営住宅は被災や老朽化で解体されたものの1321戸が残り、現在の管理戸数は復興公営を合わせて5768戸にのぼる。年間の維持管理費は29年度決算で既存1億8千万円、復興4億9千万円の約6億7千万円という。(熊谷利勝)

最終更新:7月18日(木) 23時09分

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