石巻日日新聞

サン・ファン祭りにぎわう 1万5千人が満喫

進水25年の節目お祝い 舞台やグルメも国際色豊か

石巻市 社会 石巻日日新聞 2018年5月28日(月) 23時04分
万国旗やイタリアの三色旗で彩られた中央ステージで演奏した渡波小の鼓笛隊

 第25回サン・ファン祭りが27日、石巻市渡波のサン・ファン・バウティスタパーク(同祭り実行委員会主催)で開かれた。慶長遣欧使節船サン・ファン・バウティスタ号の復元船が進水して25周年の今回、2つのステージでのさまざまな演目や国際色豊かな料理を並べた出店があり、昨年より3千人多い1万5千人(主催者発表)が来場した。

 同パークに係留されている復元船の進水日(平成5年5月22日)を祝う、石巻市の春の最大のイベント。老朽化した復元船は現状で平成32年までの展示となっており、開会式では市民団体などで構成される実行委員会の谷川海明委員長(石巻青年会議所理事長)が「復元船を目に焼き付け、国際交流の象徴の場での祭りを楽しんでほしい」と呼び掛けた。

 祭りは天候に恵まれ、支倉常長ら使節団にちなんだ企画や住民出演の催しがずらり。パーク中央のステージイベントは仙台藩志会の剣祓い演武で始まり、渡波小学校鼓笛隊や万石浦小学校マーチングバンドの演奏などが続いた。

 昼過ぎには5年の節目ごとに出演してきた仙台藩ゆかりの五葉山火縄銃鉄砲隊伝承会(岩手県)の演武があり、大迫力の音を響かせた。出店では地元のグルメに交じって、使節団が巡ったイタリアやスペインの料理も並び、客の関心を引いていた。

 県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)はこの日、入館が無料。復元船には乗れなくなっているが、楽しみながら常長を学べるスタンプラリーもあった。

 名取市の嶋田みえ子さん(62)は仙台市の長女家族と来館し、「天気も良く、いろいろなグルメを味わった。子どもが小さい時に来たきりだけど、復元船はやっぱり見事で、将来なくなるなんて残念」と話した。孫の渡辺彩花さん(7)は別会場でのヨット体験や館内でのワークショップに参加し、「とても楽しかった」と笑顔をみせた。

最終更新:2019年5月12日(日) 11時53分

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