石巻日日新聞

石巻市議会 議場開放し報告会

「出向く」から「迎える」へ

石巻市 政治・経済 熊谷 利勝 2019年11月26日(火) 8時46分
開放された議場内を見学する市民

 石巻市議会は24日、議会棟を開放して「行ってみっちゃ議会(welcome to 議会)」と題した議会報告会を開いた。昨年度までは地域に出向いて開催してきたが、迎える内容に変え、6、12月の定例会開会前に定期開催している議場でのコンサートを同日開催。コンサートには80人、報告会には35人の参加があった。

 報告会はコンサートから始まり、石巻好文館高校マンドリン部が校歌やポップスを披露。続けて議会報告会となり、議長を除く議員29人(1人欠席)が総務企画、環境教育、保健福祉、産業建設の4常任委員会に分かれ、市政課題のテーマを設けて市民と対話した。

 このうち産業建設委は「雨水対策」がテーマ。先月の台風19号で多くの住宅浸水被害が発生しており、市民が高い関心を示した。保健福祉委では、地域包括ケアや高齢者の移動に必要な公共交通が話題となった。議場の見学会もあり、議長席に座って記念撮影できたほか、正副議長室を自由に出入りできた。

 北村の会社員、佐々木敏幸さん(49)は「仕事が休みの日曜日なので初参加できた。子どもがいるので、議会で教育や環境の問題を議論してほしい」と望んだ。コンサートに母校が出演するのを知って初参加した鹿妻南一丁目の色川拓子さん(66)は「市立病院の診療科を質問した。議員さんに頑張ってもらい、選挙の投票率も向上すれば」と願った。

 報告会は市民に身近な議会を目指した改革の取り組み。平成24年度から会場や日時を試行錯誤しながら行ってきた。初年度こそ160人の参加があったが、回を追うごとに減少し、平日昼間に4会場で実施した昨年は21人。今年は「まずは議会に足を運んでもらう」ことを主眼に置き、議会広報広聴委員会を中心に企画を進めた。

 ただ、コンサートに来た人の半分以上が報告会を前に帰った。同委員会の奥山浩幸委員長は「来ていただいた人から好感を得た。継続的に周知すれば増えると思うので、検討し次回につなげたい」と話した。

最終更新:2019年11月26日(火) 8時49分

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