石巻日日新聞

コバルトーレ女川 地域背負い希望の1点

敵地・浜松に サポーター50人集結 後半序盤で意地のゴール

石巻市 スポーツ 石巻日日新聞 3月12日(月) 18時26分
後半8分のフリーキックからJFL初ゴールが生まれた

 「地域のために戦おう。自分たちがコバルトーレの未来を創るんだ」。試合前のロッカールームでコバルトーレ女川の村田達哉新監督は選手を送り出した。創設13年目にしてつかんだ初のJFLの舞台。コバルトーレ女川はその開幕戦で、3連覇を目指す強豪HondaFCを前に1―2で敗れたが、地域への思いを体現し、確かな手ごたえをつかんだ。

 覇者と挑戦者の戦いはスコア以上に実力差があったが、選手たちは多くの危機にも最後の最後で体を張って死守するなど気持ちを全面に出したプレーで見る人の心を熱くした。試合後、成田星矢主将は「Hondaは強かった」と認めつつ、「技術の差はすぐには埋まらない。だからこそ気持ちで負けてはいけない。1点を取ることができたことを誇りに思う」と語った。

 試合はキックオフ直後からコバルトーレが果敢に相手ゴールに迫るも、堅守が立ちはだかった。次第にボールを持たれる時間が続いたが、守備陣も奮闘。前半21分と後半2分に失点を喫してもなお、その姿勢を貫いた。

 誰もが最後まで勝利を諦めず、得点を奪おうと前線からプレッシャーをかけ続け、サポーターもより大きな声で声援を送った。そして8分、待ちに待った瞬間が来た。敵陣左サイドでフリーキックを獲得。角度のない難しい位置だったが、司令塔の黒田涼太が蹴ったボールはそのままゴールへ吸い込まれ、コバルトーレのJFL初ゴールが生まれた。走り切る女川らしいプレーがついに実を結び、歓喜に沸いた。

王者相手の健闘をサポーターがたたえた
王者相手の健闘をサポーターがたたえた

 王者の壁は厚く、試合は1―2で惜敗。だが、サポーターは「王者相手に通用することを示してくれた」と胸を張り、コバルトーレコールを送り続けた。村田監督も「自分たちは被災した地域に暮らし、その人々とともにプレーしている。選手たちは今日、その強い思いを90分間表現してくれた。1年間走り続ける」と選手を称え、長い戦いを見据えた。

 次戦の第2節は昨季年間13位のMIOびわこ滋賀=滋賀県=と、東近江市布引運動公園陸上競技場で17日午後1時から対戦する。

試合展開に一喜一憂 女川と石巻でPV

 女川町まちなか交流館と石巻市中央二丁目のレジリエンスバーでは、開幕戦に合わせたパブリックビューイングが開かれた。このうちまちなか交流館には、ユニホームやマフラータオルを身に着けた約50人のサポーターが参加。試合開始前にはアウェーの選手らとともに震災犠牲者への黙とうを捧げた。

女川町まちなか交流館で試合を見守るサポーターたち
女川町まちなか交流館で試合を見守るサポーターたち

 スタジアムDJの木村太悦さんが実況するなど会場を盛り上げた。主将の成田星矢選手の妻、華佳さんは家族5人で会場を訪れ、最前列でエール。「今まで以上に大変な試合が続く。応援はもちろん、体調管理など家族としてしっかり支えていきたい」と語っていた。

最終更新:3月12日(月) 18時26分
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