石巻日日新聞

100年前の 鮎川浜 来月26日まで旧観慶丸商店で写真展

冒険家が撮った捕鯨の町

石巻市 教育・文化 石巻日日新聞 2月14日(水) 15時13分
訪れた市民に解説する加藤教授(左から3人目)ら

 約100年前の石巻市鮎川浜を撮影した貴重な写真の展示会「Oh “Aikawa”―博物学者アンドリュースがみた『鮎川』―」(石巻市教委主催)が、同市中央の旧観慶丸商店で開かれている。11日には写真を調査して説明文を加えた東北学院大学の加藤幸治教授と学生らが解説も行った。同展は入場無料で3月26日まで開催。

 同大歴史学科の教員、学生らは、東日本大震災後に文化財レスキューとして牡鹿半島で活動し、文化財の保全に努めてきた。それと並行して地域の歴史や文化に関する移動博物館を仙台市内などで開いた。今回の企画展は、ニューヨークのアメリカ自然史博物館から鮎川浜の写真を発見した宇仁義和准教授=東京農業大学=が協力。地域の歴史を知る機会として関連資料とともに展示している。

 写真を撮影したのは博物学者・探検家として有名な米国のロイ・チャップマン・アンドリュース。明治43年に3カ月ほど鮎川浜に滞在し、鯨類調査をしながらその様子をカメラに収めており、写真枚数は400枚以上におよぶ。加藤教授と学生らは平成28年8月に鮎川地区で写真を公開し、撮影場所や作業の内容など細かい情報を地域住民から聞き取った。

 企画展ではその中でも明治期の捕鯨基地として栄えていた鮎川浜の活気が感じられる写真6点を展示。加藤教授らが訪れた市民に当時の生活や漁の様子、マッコウクジラの採油作業などを詳しく解説した。

 同市水押の佐々木信平さん(71)は「昔ながらの和服姿が見られる一方で洋服も混在していて、本当に鮎川なのかと新鮮な驚きがあった」と1世紀前の地域に思いを馳せていた。

 加藤教授は「撮影された頃は、明治三陸津波から10年ほど経ち復興が落ち着いた頃。現在の東日本大震災からの復興にもつながり、地域の歴史から未来を考えるきっかけ作りになれば」と話していた。

最終更新:2月14日(水) 15時13分

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