石巻日日新聞

林道京ヶ森線が開通 女川浜―石巻沢田結ぶ

国道補完 有事の回り道にも

女川町 社会 石巻日日新聞 2019年3月23日(土) 22時40分
関係者がテープカットで開通を祝った

 女川町女川浜と石巻市沢田をつなぐ林道「女川京ヶ森線」が22日に開通した。延長約11キロで、林業振興と災害時に両市町をつなぐ唯一の幹線道路である国道398号の代替路を担う。女川町の林道入り口であった式典では、関係者が平成9年度の事業着工から22年越しでの完成を祝った。

 幅員5メートルで、区間は石巻側が県ライフル射撃場近くから入った約4キロ、女川側が町総合運動公園の北側から約7キロ。森林造成や木材搬出作業の効率化とともに、災害時に交通が寸断されるリスクのある国道398号の補完を目的としており、両市町の要望を受けて県が建設を進めてきた。

 石巻工区は22年までに舗装を完了していたが、女川工区は地盤や予算などの課題から遅れていた。震災後に道路の重要性が再認識されたことから県内でも優先的に整備し、19日に全工区で市町への管理移管を済ませた。

 総事業費は約39億5千万円で、国の各種補助を充てた。工区ごとの内訳では、石巻市分が約8億円、残りが女川町分となっており、各市町はこのうち最大2割程度を負担した。

 県と両市町の関係者約30人が出席した式典では、須田善明町長が「1本のう回路があることで安心感がある。森林の利活用は事業を興す上でも意義深く、石巻市と林道の維持活用で連携していく」とあいさつ。テープカットで開通を記念した。

最終更新:2019年3月23日(土) 22時40分

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