総務省復帰の 佐藤副市長「意見聞かれず孤独」と吐露
市議会に退任あいさつ
石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年3月20日(水) 22時06分総務省に復帰する石巻市の佐藤茂宗副市長は18日、市議会定例会の閉会前に議場で退任あいさつした。「地方行政を歩む上で、石巻市ほど勉強になった地域はない」と感謝。議員一般質問の答弁では行財政改革への苦労もこぼしており、感謝が皮肉にも聞こえた。
市政運営を問う一般質問に対し、佐藤副市長は「外から来た人の意見を聞いていただけず、私自身、孤独を感じる状況に置かれたこともあり、苦しい思いをしながら仕事をしてきた」と吐露。「部下の職員の気持ちを聞くのもリーダーや上に立つ者の責任と思う。コミュニケーションが不足している職場環境」と語った。
亀山紘市長は「庁内で横断的な取り組みができており、職場のコミュニケーションも取れている」などと弁明に追われた。
このやり取り後の退任あいさつであり、佐藤副市長は「行革推進で市職員を敵に回しても市民、議員に勇気をもらった。第二の古里の持続的発展を祈念している」と強調。素直な物言いのため議員から意見を求められることが多かった佐藤副市長に対し、議場から「ご苦労さま」の言葉と拍手が送られた。
亀山市長「人選含め検討中」副市長2人体制継続
石巻市の亀山紘市長は18日の市議会定例会一般質問の答弁で、今月末で退任する佐藤茂宗副市長の後任で「人選を含めて検討中」と述べた。副市長は条例上2人まで置くことができ、佐藤氏の退任後は第1副市長で市役所OBの菅原秀幸氏のみとなる。
亀山市長は「行政課題に対しては私が解決にあたるが、新しい石巻の創造に向けては2人の副市長が必要」との認識を示した。亀山市政の歴代第2副市長は県や国関係者が務めているが、次の人選が内部か外部になるかまで答弁がなかった。
また、市が最高裁に上告中の大川小津波訴訟で、敗訴した場合の責任の取り方がただされ、亀山市長は「判決が出る前に私の責任を申し上げられない。最高裁の判断があって市長を辞任することもない。(選挙で約束した)とにかく震災からの復興を完結させることに政治生命をかける」と述べた。
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