石巻日日新聞

宮戸小校舎お別れ会 思い出は永遠に地域の宝物

住民たちが母校に感謝 跡地に自然の家本館建設

東松島市 教育・文化 石巻日日新聞 2月13日(火) 15時10分
6月までに解体される旧宮戸小校舎

 旧野蒜小学校との統合で、平成28年3月に閉校した東松島市の旧宮戸小学校。その校舎と体育館が今年6月までに解体されることになり、地元の住民たちが12日、長年親しんだ校舎とのお別れ会を開いた。会場となった同校体育館には卒業生や統合校の宮野森小=野蒜ケ丘=に通う地元小学生、地域住民など約100人が集まり、歴史と思い出が詰まった校舎に感謝を込めながら別れを告げた。

 宮戸小は明治6年に四ヶ浜小として創立し、昭和22年の名称変更で「宮戸小」となった。宮戸地区唯一の小学校であり、住民の大半が同校を卒業しているため、地域とのつながりは強い。だが少子化と東日本大震災の影響で児童数の減少が進み、28年春に野蒜小と統合。宮野森小として生まれ変わったことで、宮戸小校舎も使われなくなった。

 旧宮戸小の敷地には、県松島自然の家の本館や体育館、宿泊棟、多目的広場などが整備される。31年度内の完成が見込まれており、これに伴って旧校舎や体育館は今年6月までに解体されることになった。お別れ会は、校舎の最後の姿を目に焼き付け感謝の気持ちを伝えようと、地域住民で構成する有志の会が企画した。

 元同校PTA会長で有志の会代表の野田善弘さん(56)は「鳴瀬第二中学校に続き、宮戸小の校舎も解体されることになった。この校舎が姿を消してしまうのは残念だが、学び舎で育った思い出は心に残っていく。せめて最後に皆でありがとうとさようならを伝えましょう」とあいさつをした。

 お別れの言葉では宮戸地区の唯一の6年生である櫻井望海君(宮野森小)が「一人一人が本気になって協力し合い、全力を出し切る宮戸小っ子の心意気と誇りを持ち、宮戸小でともに学んだ友だちとの絆を忘れずに歩んでいく。学校がなくなっても、あふれる思い出は地域皆の宝物です」と力強く語った。

 その後は、宮戸地区の児童を中心とした宮野森小児童17人が伝統の宮戸島太鼓を披露し、勇壮な音を体育館中に響かせた。保護者や地域住民たちは、目に涙を浮かべながら子どもたちの演奏を見守り、大きな拍手を送った。最後は参加者全員で校歌を歌い、親しんだ学び舎に別れを告げた。

 同校を卒業した小野裕俊さん(40)は「地域から学校がなくなるのは正直言って寂しい。しかし解体も仕方のないことであり、受け入れるしかない」と語った。

 体育館の後方には、宮戸小の歴史を振り返る資料の展示や、絵画などの卒業制作品が飾られ、訪れた人々が懐かしそうに眺めていた。

校舎との別れを惜しみながら、勇壮な太鼓演奏を披露した子どもたち
校舎との別れを惜しみながら、勇壮な太鼓演奏を披露した子どもたち

最終更新:2月13日(火) 15時10分

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