石巻日日新聞

スタンドからエール送り21年 石巻高野球部1期生 守平伍さん

石巻市 スポーツ 石巻日日新聞 7月28日(金) 15時18分 配信
石巻高ナインの活躍を応援する守さん

 石巻勢は惜しくもグラウンドを去ったが、熱戦が繰り広げられる高校野球選手権宮城大会。今年も石巻高校硬式野球部の試合ではひと際響く声援があった。声の主は同部1期生の守平伍さん(87)だ。力いっぱい声を振り絞る独自の応援スタイルを貫くこと21年。数多くのナインを後押ししてきた。だが、健康上の理由から今夏の大会を持ってこの応援スタイルを封印することに。後輩たちも残念がっている。

 守さんは昭和22年4月に石巻高に入学。同年創部の野球部に入り、マネジャー補助を担当した。卒業から半世紀近く経って行われた創部50周年記念式典を機に再び野球部との交流が生まれ、21年前から平日練習や公式戦の応援に出向き、激励してきた。

 「後輩たちとの交流で元気をもらい、健康を維持してきた。応援は生きがい」と守さん。だが、「来年は米寿。大声を出すのが自分にとっての応援なので、それが難しくなる前に引退することにした。後輩や周囲の皆さんに迷惑をかけたくない」と胸の内を語る。

 最後の応援となった22日は仙台市民球場まで足を運び、東陵との3回戦で目いっぱいの声援を送った。悪天候で試合が中断しても雨具一つで再開を待ち、最後まで黄色のメガホンを握り締めて親の会とエールを届けた。

 試合は惜しくも敗れたが、整列するナインに「夢をありがとう」と感謝を伝え、そんな守さんたちの期待に応えられなかったと泣き崩れる選手の姿も。

 同部の高橋航太主将は「守さんのために1試合でも長く応援してもらえるようチーム一丸で戦ったが、申し訳ない。卒業後も自分は母校を応援し続けられるかと考えると、改めて偉大さを感じる。守さんのような大人に成長していきたい」と語っていた。

 今後について守さんは「大声は出せないが、これからも観戦や練習を見に行き、元気をもらいたい」という。

 今では石巻高グラウンドや球場のスタンドで守さんの姿を見かけるだけでも、後輩ナインの後押しになっている。同校野球部はそんな絆に応え、夏の雪辱を秋の大会にぶつけようと、気持ちを切り替えている。

最終更新:7月28日(金) 15時52分

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