学力状況調査 石巻・東松島 小中で全国平均以下に
鍵は自主学習と基礎定着 女川 小学校が好結果
石巻市 教育・文化 近江 瞬 2019年11月21日(木) 8時46分配信石巻地方の各教育委員会は、小学6年生と中学3年生を対象に行われた本年度全国学力・学習状況調査の結果をまとめた。知識を問う「A問題」、応用に関する「B問題」が本年度から統合され、さらに中学校は英語が新規導入された。石巻地方では女川小学校を除く小中学校の全教科で全国平均を下回った。石巻市教委は教員の指導力向上と基礎の定着の徹底を図ることとしている。
学力調査は4月18日にあり、石巻地方は小学6年生1504人、中学3年生1489人が受けた。本年度は小中学校で国語と算数(数学)の2科目を行ったほか、中学校は「読む・聞く・書く・話す」の4技能について初めて英語を取り入れた。
石巻市は県平均と同率の小学校の算数を除き、いずれも県平均以下。算数で全国平均との差は縮まったが、中学校の国語では差が広がり、英語は8ポイントも開きがあった。
学力向上で昨年度から夏休みを4日間減らした東松島市は短縮導入後、初の調査だったが、小中学校とも全教科で県と全国の平均に届かず、中学校では昨年度調査よりも差が拡大。特に数学は10ポイント差となった。
女川町は小中各1校ずつのため具体的な数値は非公表だが、町教委によると小学校の2科目とも県と全国の平均を大きく上回ったという。国語は全国から10ポイント近く上乗せし、算数は約6ポイント超えの好結果。一方で中学校は全3科目で全国平均を10ポイント以上下回り、国語と数学では14ポイント程度差が生じた。
石巻市教委によると、同市の全国平均との差は小中学校ともにあと1問多く正解することで上回るか同等になるわずかな差という。具体には、小学校国語で「かんしん(関心)」を漢字に直せなかったり、一つの長文を二つの文章に書き直せなかったりする児童が多かった。
英語は「話す」以外の3技能で課題が浮き彫りとなった。いずれの教科も例年同様に記述問題の無回答率が高く、途中で諦めてしまう傾向がうかがえた。
生活習慣や学校環境に関する調査もあった。石巻市は「将来の目標や夢を持っている」と肯定的に回答している割合が小学校8割、中学校7割でいずれも6年連続で全国平均超え。「人の役に立つ人間になりたい」と思っている割合も小中学校で9割を超えて全国を上回った。一方で平日の勉強時間は全国値を下回り、自主学習による定着が課題となった。
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