石専大×石巻工業高×今野梱包 防災用品開発で報告会
石巻日日新聞 2017年2月21日(火)配信 石巻専修大学の理工学部と経営学部、石巻工業高校土木システム科、今野梱包(株)=石巻市桃生町=による「石巻地域3者連携ものづくりプロジェクト(PJ)」の本年度最終報告会が17日、同大学で開かれた。「強化段ボールを活用した防災用品の開発」をテーマに昨年6月から考案・検討を重ねてきた避難所用イスなどの試作品を披露した。
同大学が取り組む「高大産連携PJ」の一つ。教育機関と企業が連携することで知識の活用と創造、地元の文化と産業の理解を進めることを目的としており、本年度は「3者連携ものづくり」など3つのPJを実施。特にものづくりPJでは実物大強化段ボールのスーパーカー「ダンボルギーニ」で知られる今野梱包の技術に着目し、防災用品の開発を進めた。
報告会では構想から企画、設計、解析など、これまでの活動を振り返り、試作を重ねて作り上げた成果をお披露目。大学生がアイデアを出して避難所で活用するイスと台座とパーテーション、高校生の意見からスリッパの試作品を発表した。
パーテーションではプライバシーの観点から開閉可能なブラインド窓を取り入れるなど工夫。一方でスリッパはフィット感などの課題も挙げられた。また、試作には至らなかったものの高校生考案の車いすも図面化され、さらなる改良へ意見交換がなされた。
東日本大震災時の避難所での不便な経験からスリッパを考案した石巻工業高の福田大貴さん(18)は「アイデアが形になる喜びを知った。大学でも勉強を続け、石巻に戻り貢献したい」と夢を語った。
今野梱包の今野英樹社長(44)は「改善点などから得られる気付きを大切にしてほしい。非常に完成度が高く、思いを形にする面白さと大変さをつかめたはず」と評価した。
なお、同PJは高校側が承認すれば、来年度も継続する予定という。
【写真】昨年6月から開発を進めてきた防災用品が披露された
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