石巻日日新聞

けん玉先生 紅白の舞台で技披露 二俣小 小野寺佑教員

三山ひろしさんの歌に乗せ 124人リレーでギネス記録

その他地域 教育・文化 石巻日日新聞 2019年1月7日(月) 15時58分
紅白歌合戦で決めたポーズを再現する小野寺さん

 昨年12月31日のNHK紅白歌合戦はさまざまな趣向で盛り上がった。その一つがけん玉名人の演歌歌手、三山ひろしさんのステージ。ヒット曲の「いごっそ魂」に乗せて全国から集った123人がけん玉の基本技「大皿」をつなぎ、最後を三山さんが決めるという企画は見事成功し、ギネス記録を達成した。この67人目に登場したのが石巻市立二俣小学校の教員、小野寺佑さん(27)だ。歴史的な瞬間に立ち会えたことを本人はもちろん、教え子たちも喜んでいる。

 小野寺さんは、けん玉愛好者による石巻剣玉部の部長も務めている。本格的に始めて2年半とまだ浅いながら日本けん玉協会検定初段の腕前。これまでイベントなどで活動していたのが関係者の目に止まり、紅白出場の声がかかった。

 三山さんはけん玉四段で、前年の紅白でも124人による技のリレーでギネスに挑戦。しかし途中で失敗したことから「今回はなんとしてでも成功を」と本人ばかりでなくNHKも並々ならぬ熱の入れようだった。

 小野寺さんを含む140人が3日間の合宿で腕を競い、より成功率100%に近い123人を選抜。その後も舞台リハーサルで動作や表情、決めポーズなどについて細かい指示を受けて本番を迎えた。

 前年のリベンジということで、多くの人が注目した三山さんのステージは、視聴率42.3%で全出場者の10位となったほど。全国の約1700万人が見守る中、ちょうど中間あたりの67人目の小野寺さんは、プレッシャーをものともせずいつも通り技を決めた。その後もリレーは続き、124人目の三山さんがラストを飾った瞬間、世界記録が達成された。

 「子どものころは演歌歌手にあこがれ、紅白出場が夢だった。形は違ってもかなえることができた」と小野寺さん。さらにギネス記録更新にひと役買うこともできて喜びはひとしおで、この日に使ったけん玉と身に着けたゼッケン「67」は宝物。

 学校でも子どもたちとけん玉を通じた交流に力を入れており、「これを機会にけん玉の魅力を多くの人に知ってもらえればうれしい」と話していた。

最終更新:2019年1月7日(月) 17時43分
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