石巻日日新聞

石巻市防災行政無線 RAF作品に不快感 声受け時報の音楽戻す

1週間で意見180件

石巻市 社会 石巻日日新聞 2019年8月16日(金) 9時35分

 石巻市と総合祭リボーンアート・フェスティバル(RAF)実行委員会は13日、RAFの開催期間中に変更していた防災行政無線の時報の音楽を同日午後5時の定時放送から元に戻した。市民から違和感や不快感を訴える声が多く寄せられていたという。

 時報で流れる音楽の曲名は午前7時「恋は水色」、正午「椰子(やし)の実」、午後5時「遠き山に日は落ちて(家路)」。RAFの開催に伴い、3日以降は同じ曲を用いながら音楽家の青葉市子さんが、自身の声を使って録音制作したものが展示作品として流されていた。

 作品は「豊かな音の響きが、街の風景に新たな彩りとして溶け込んでいく」ことを想定して作られたが、いつもと違う時報や音色が受け入れがたい市民もいた。実行委や市に対して「元に戻してほしい」などの意見が3日から1週間で180件近くあったという。

 作品を支持する人も多いが、戸別受信機を含めて聞きたくない人も聞こえてしまう防災無線の都合上、実行委は作家などと検討した結果、放送を元に戻すことを決めた。

 実行委は青葉さんやエリア責任者でキュレーターの島袋道浩さんの連名で「違和感や不快感を与えた人には大変迷惑をかけた。今後とも広く意見に耳を傾け、運営を行っていきたい」との談話を発表した。青葉さんの作品としての時報は、別の方法での展示を検討していく。

最終更新:2019年8月16日(金) 9時35分

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