石巻日日新聞

石巻市 自殺者が増加傾向 対策強化月間キャンペーン

大切な人失わないために 周囲の気付き呼び掛け

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 3月27日(火) 22時44分
いしぴぃも参加し、自殺対策への協力を呼び掛けた

 東日本大震災後の石巻市における年間自殺者数は平成25年をピークに減少していたが、ここ数年は微増の傾向にある。こうした中、市健康部は24日、イオンモール石巻で自殺対策強化月間(3月)に合わせたキャンペーンを展開し、身近な人同士の気付きや傾聴の大切さを広めた。

 キャンペーンには健康部の職員や総合支所の精神保健担当をはじめ、傾聴ボランティア、心の問題に取り組むからころステーションのスタッフなど約30人が参加。亀山紘市長や市のキャラクターいしぴぃも加わり、ショッピングモールの入口3カ所に分かれ、買い物客らにメッセージ入りのボールペンやメモ帳、ストレスチェックのチラシといった啓発物を配布した。

 厚労省のまとめによると、震災後の石巻市内の年間自殺者数は平成25年が42人で最多。27年に29人まで減ったが、28年は30人と増加に転じた。29年も33人となり、人口10万人あたりの自殺者数を示す自殺死亡率は県(17.76)、全国(16.95)を上回る22.35となっている。

 ただ、22年の自殺者数は45人、自殺死亡率27.51で、健康推進課は「震災があっても低く抑えられている」としている。

 年代はばらつきがあり、28年は30代が最多7人だったのに対して29年は50代が13人と最も多い。いずれも男性が大半。統計上は健康や経済・生活、家庭の問題が動機として多いが、実際はさまざまな原因が絡むという。

 キャンペーンで街頭に立った亀山市長は「自死をなくすには周りが気を遣い、普段と違う様子を見かけたときに声をかけるといった対応が大切」と話した。市では啓発のほか、聞き上手養成講座を通じた傾聴ボランティアの確保などに取り組むことにしている。

 28年の法改正により自治体に自殺対策の計画策定が義務付けられており、市は新年度に推進本部と連絡協議会を設置。全庁的および多様な関係機関との連携、協働体制を構築するとともに来年3月までに自死対策計画を策定し、「生きる支援」に向ける。

最終更新:3月27日(火) 22時44分

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