石巻日日新聞

東松島の被災農地で栽培 柔らか甘い伝統種仙台白菜

復活の味 11日から提供 いしのまき野菜冬の陣

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 11月10日(金) 15時21分 配信
伝統種・仙台白菜を手にしてPRする生産者の高橋組合長

 東松島市内で栽培された昔ながらの「伝統種仙台白菜」と、石巻市河北地区産の「河北セリ」を使った料理が飲食店に並ぶ「野菜もうめぇぞ!いしのまきフェア2017いしのまき野菜冬の陣」が11日に始まる。地元食材の供給や商品開発など新たな食ブランドの創造に取り組む「いしのまきマキコミュプロジェクト」として、JAいしのまきが主体となり開催。12月10日まで石巻地方や仙台市の飲食店約110店舗で提供される。

 フェアは平成27年11月に始まり、今回で5回目。これまで飲食店と連携して地元産の野菜の魅力を発信してきた。今回提供する伝統種仙台白菜は、大正13(1924年)に作られた「松島純二号」と呼ばれる品種。芯が白くて柔らかく、甘みが強いのが特長だ。

 宮城県産の白菜は戦前、全国一の出荷量を誇っていたが、戦後は他の産地の勢いに押され出荷量が低迷。この白菜の魅力である柔らかさが、輸送中には傷が付きやすいという欠点になり、生産数を減らして一時は市場から姿を消した。

 しかし、東日本大震災で被害を受けた東松島市の農地で平成23年8月、塩害に強い「松島純二号」の生産に取り組んだことで復活。現在は同市のやもと蔬菜組合(高橋啓太組合長)の組合員8人が3ヘクタールの畑で生産を手掛けている。

 今回のフェアの開催に向けて飲食店向けの提供食材の「飲食店オリエンテーション」が10月18日にJAいしのまき本店で開かれ、石巻市と東松島市の9店舗11人が伝統種仙台白菜や河北セリの特長などの説明を受けた。

 また、石巻市立町の飲食店「ダ・オリーノ」の協力で食材を使った試食も行った。セリやヒラメ、ホタテなどを加えた生地で作ったアメリカンドッグ風と牛肉に加熱した同白菜を巻いたカツレツを試食した。

 石巻市門脇の飲食店Living Food Cafe enのオーナー狩野幹子さん(45)は「食材の特長を生かしたメニューを考案していきたい。白菜の懐かしさが伝わるような味を提供したい」と話していた。

 生産者の高橋組合長は「品種改良の進んだ白菜と比べると生産に手間のかかる品種。復活させた懐かしい白菜を飲食店で味わってほしい」と話していた。

 フェアの参加店舗はオフィシャルページで公開されている。

最終更新:11月11日(土) 19時02分

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