石巻日日新聞

地域おこし協力隊 松井さん退任式 宮戸に新居構えて永住

今度は移住希望者支援に

東松島市 社会 石巻日日新聞 2019年7月6日(土) 9時03分
「農漁業を軸に移住希望者の受け入れ環境も整えたい」と話す松井さん

 東松島市の地域おこし協力隊の第1号として活動し、3年間の任期を終えた松井直人さん(44)の退任式が6月28日、東松島市役所であった。宮戸地区で農漁業に携わってきた松井さんは同地区に自宅を建てて永住し、今後は移住希望者の環境整備にも取り組んでいく考えだ。

 同協力隊は、首都圏などから地域活性化に向けた人材を自治体で受け入れ、各活動に従事してもらいながら移住定住を図る制度。市では平成28年度から隊員任命を始め、これまで15人を委嘱した。

 松井さんは震災後の23年4月に埼玉県新座市からボランティアとして訪れ、復興支援に尽力。28年7月に市の協力隊第1号として委嘱され、大浜定置網組合と宮戸干拓宮戸生産組合に所属し、農漁業の振興に力を注いできた。

 「地域の豊かさと住民の心温かさにひかれた」と松井さん。古里へは戻らず東松島市への移住を決め、大浜の高台造成地の空き区画に自宅を建てた。

 退任式で松井さんに感謝状を手渡した渥美巖市長は「協力隊のモデルであり、今後もOBとして農漁業、観光などさまざまな分野で活躍してほしい」と期待した。

 松井さんは「東松島に永住したいという目標があった。今後は移住希望者と地域をつなぐ役割を果たしたい」と話していた。

最終更新:2019年7月6日(土) 9時03分

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