石巻日日新聞

女川町のヤマホン サンマ天日干し始まる

冬の日差し浴び輝く

女川町 政治・経済 石巻日日新聞 2019年1月16日(水) 14時22分
連ねられたサンマがやぐらにかけられていく

 女川町針浜の水産加工会社「ヤマホンベイフーズ」(山本丈晴社長)で、15日から冬の風物詩であるサンマの天日干し作業が行われている。ほお刺しにされて連なったサンマ約3千匹がやぐらにかけられ、冬の日差しに銀鱗を輝かせている。

 同社を代表する商品の一つ「サンマの天日寒風干し」の製造工程。魚体を天日と乾いた風にさらすことで生臭さと水分が飛び、うまみが発生するという。味はもとより、サンマのかかったやぐらが整然と並ぶ光景は、この時期ならでは。

 従業員は毎朝7時頃からサンマのほお刺し作業に取りかかる。午後2時頃まで6時間ほど干し、その日に箱詰めする。作業は3月いっぱいまで続く。

 近年の国内のサンマ漁は不調傾向で、特に28、29年は記録的な不漁に見舞われた。30年も上向いたとはいえ豊漁とは言えない実績であり、同社も原魚確保に苦労したが、今年の年間生産量は約30トンと前年より10トンほど増える見込みだ。

 山本社長は「変わらない味を今年も製造でき、サイズも例年並みとなった。皆さんにも変わらず味わってもらえれば」と語った。天日寒風干しは17日から直売所を主体に販売を始め、全国のスーパーなどにも取り扱いを広げていく。

最終更新:2019年1月16日(水) 14時22分

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