西日本豪雨で街頭募金 広がる支え合いの輪
被災地支援 今度は石巻の番
石巻市 社会 石巻日日新聞 2018年7月19日(木) 9時57分西日本豪雨の被災者に心を寄せ、石巻市民が17日に市内各地で義援金の募金を呼び掛けた。真夏日の中、街頭に立つ人たちはしたたる汗も意に介さず協力を求め、声に導かれて快く応じる市民の姿があった。共通するのは東日本大震災で受けた支援への恩返し。災害の大変さを知るだけに市民の運動はさらに広がりを見せそうだ。
◆私たちにできること 蛇田中や山下中
市内では中学生による街頭募金活動が行われており、支援の輪が広がっている。13日に蛇田中学校(舛田育久校長)が学区内4カ所で実施し、17日からは山下中学校(青山博之校長)も校内外で募金活動を始めた。
このうち山下中は生徒健全育成ボランティア「シリウス」が中心となり、ヨークベニマル大街道店の店頭で協力を呼び掛けた。汗がにじむ蒸し暑さの中でも大きな声で「西日本の人たちに何かできることはないか考え、募金活動をすることにしました」と伝えた。それに応えるように買い物客が手作りの募金箱に寄付金を託した。
山下中はシリウスの街頭募金を18日夕、福祉委員会の校内募金は19日まで行う。
生徒会副会長の後藤広樹さん(2年)は「私たちも震災の時には全国から多くの支援を頂いた。目に見える形で恩返しをしたい」と語り、福祉委員長の佐藤怜さん(3年)も「校内募金の参加率はほぼ100%。1日も早い復旧復興に生かしてほしい」と願った。
◆「何かしたい」橋渡し 曹洞宗青年会
旧石巻市と旧牡鹿町、女川町の28寺院による曹洞宗宮城県第十三教区青年会(会長=永松賢道満福寺・松盛院住職)は17日、20―40歳代の僧侶11人が学生や会社員の帰宅時間に合わせ、石巻駅前とみやぎ生協アイトピアホール前で募金活動を展開。多くの市民が「少ないですけど」などと言いながら協力し、若者も積極的に寄付した。
観光で愛媛県東温市から来た女性(65)も募金に協力。同市は被害がなかったが、県内では多くの死者が出ており、離れた地での募金活動に「ありがたいこと」と感謝していた。
集まった義援金11万3568円は、市の日本赤十字社担当窓口を通じて全額を寄付する。永松会長(45)は「全国の支援があって今の復興がある。辛い思いをしている西日本に思いを届けたい。何かしたいという市民の橋渡しになれれば」と話した。
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