石巻の元気を音で伝えたい 好文館高吹奏楽部
石巻日日新聞 2017年1月24日(火) 石巻好文館高校の吹奏楽部が5月5日に大阪市のザ・シンフォニーホールで開かれる「未来へつなぐ『集』コンサート2017」の舞台で招待演奏することが決まった。コンサートは平成23年から続く、東日本大震災被災地支援を目的にしたチャリティー公演。1700人を収容する国内でも随一のホールでの大一番へ向け、部員たちは恩返しと復興へ力強く歩む地域の姿を伝えようと、今から練習に熱を込めている。
コンサートは震災後、音楽を通した復興支援を掲げる「関西音楽人の力『集』」実行委員会(井村誠貴代表)が毎年5月に開催。収益金の一部を石巻地方2市1町に寄付している。石巻市への寄付総額は、市が整備する複合文化施設の建設費などとして5年で約2590万円に上っている。
また、27年5月にはビッグバンを会場に初めて石巻公演を実施。昨年5月の大阪公演には桃生中学校総合文化部と石巻市民交響楽団を招待した。
今年のコンサートへの出演は、井村代表が昨年5月、石巻好文館高吹奏楽部の定期演奏会に足を運んだことが縁となった。「いきいきとした部員たちの姿に感激した」との出演依頼を受け、顧問の橋戸孝司教諭は「部員たちも喜ぶはずだ」と快諾。そして先日、正式に招待演奏が決まった。
大阪のステージには橋戸教諭と現1―2年生54人、さらに今春入部する新1年生も立つ可能性があるという。10分間の単独ステージのほか、演奏と合唱の共演ステージも予定している。
クラリネットパートリーダーの遠藤和樹さん(2年)は「公演までにもっと成長して最高の演奏をし、復興へ向かう元気な石巻の姿を直接伝えたい」と意気込む。また、橋戸教諭は「大阪の素晴らしいホールでの演奏は必ず部員たちの大きな経験になる。石巻の未来につながる演奏をできるように練習したい」と語っている。
【写真】新体制となり、5月の大阪での招待演奏へ今から練習に熱を込める部員たち
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