ゴミ減量化へ「30・10運動」推進中 石巻市
石巻日日新聞 2017年5月11日(木)配信 石巻市は燃やせるゴミの4分の1を占める事業所や家庭からの生ゴミ量を減らすため、本年度から市民に「もったいない!食べ切り30・10運動」への協力を呼び掛けている。宴会編と家庭編があり、宴会や会食の席では初めの30分と終了10分前は料理を味わうようにし、家庭では食べ忘れがないよう毎月10日と30日は冷蔵庫を片付けてもらうといった、幹事と家事の気配りを推奨する運動だ。今後、市報や市民向けの出前講座での周知、飲食店へのポスター掲示などをしながら、運動を緩やかに広めていく。
市内のゴミ総量はほぼ横ばいで推移している。生ゴミは可燃ゴミの中でも3番目に多く、市が生ゴミ処理機導入への助成を行っているものの、目立って減少していないのが現状だ。
一方、まだ食べられるのに全国で1年間に捨てられてしまっている食品は、世界全体の食料援助量の2倍に相当する約632万トンある。
運動はこうした食品ロスの問題を市民に知ってもらい、おいしく食べ切ってゴミを減らすのが目的。宴会や会食では「酒を注ぎ回りに席を立ち、ほとんど料理に手をつけなかった」ということが少なくなく、家庭でも「冷蔵庫の奥から数年前の使いかけの食材が出てきた」などはよくある話だ。
市は職員の歓送迎会ですでに、30・10運動の宴会編を実践している。「幹事が宴会のはじめと終りに自席での食事をひと声かけるだけで食べ残しは減り、楽しくお開きにできる」(廃棄物対策課)という。
■冷蔵庫は月2回の片付け
家庭編では必要な分だけの購入や食べ切れる量の料理を啓発するとともに、月に2度の冷蔵庫の一掃を啓発。同課は「期限を過ぎたからといって必ずしも食べられなくなるわけではない“賞味期限”と、期限を過ぎたら食べないようにする“消費期限”の違いを知って計画的に食べ、家計のもったいないも減らして」と話している。
【写真】「30・10運動」を呼び掛けるポスター
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