石巻日日新聞

女川魚市場 イサダ漁水揚げに期待

港に“桜色の春”届く

女川町 政治・経済 石巻日日新聞 2019年3月7日(木) 15時52分
桜色をしたイサダが港に春の活気を与えている

 次第に春めく中、女川魚市場では桜色したイサダが水揚げされている。県内最多の取り扱いを誇る同魚市場の春漁の風物詩。1日の初水揚げ以降、漁獲量を増やしている。

 イサダは小エビのような姿をしたプランクトンの一種で、正式名称は「ツノナシオキアミ」。養殖魚の飼料のほか、同魚市場では加工品の原料としての取引も多い。

 例年、同魚市場では5千トンを超すイサダの水揚げがあった。しかし平成28―29年は3千トン台に落ち込み、さらに昨年は510トンにとどまった。県内漁獲枠の1万5千トンに届かず不調のまま終漁となる年が続いている。

 こうした中での今年の解禁であり、6日は20隻ほどが合わせて約60トンを水揚げ。漁業者は「群れが海の深くでばらけているようだ」と状況を見つつ今後の豊漁に期待した。この日の取引価格は、品薄感もあって比較的高値の1キロ62―68円となった。

 同魚市場の加藤實社長は「本格的に漁がまとまるのはこれからであり、今年はここ数年よりも資源量が多いという予測もある。2月からサバ、イワシなど定置網漁の好調も続いており、春のイサダで今年1年の漁に弾みをつけたい」と話していた。

最終更新:2019年3月7日(木) 15時52分

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