石巻日日新聞

矢本中央幼稚園 入園児童減で閉園方針

少子化、無償化が影響

東松島市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年9月30日(月) 8時50分

 東松島市は27日の市議会全員説明会で、市立矢本中央幼稚園を令和3年度末で閉園する方針を示した。

 入園募集は本年度まで行う。市は「既存の私立幼稚園と課題を探り、幼児教育の向上に努める。保護者や地域の理解も求めていく」とした。

 矢本中央幼稚園は昭和47年に開園し、公立の幼児教育機関として支持を得てきたが、少子化の影響で園児数はここ5年間で減少。今年は定員140人に対して53人と4割を切り、今後も減少は続く見通しという。

 さらに法改正で来月1日から幼児教育、保育無償化制度が施行され、公立幼稚園の最大の利点だった保育料に公立、私立の差がなくなった。また園舎も築35年が過ぎ、間もなく大規模改修を要する時期に差し掛かるなど継続運営には多くの課題が出てきた。

 一方、市内3つの私立幼稚園の定員充足率はいずれも8―9割と一定の余裕がある。市はこうした背景も踏まえ、私立の振興支援を図り、市内全体の教育サービスを高めるのが望ましいと判断。矢本中央幼稚園を閉園する方針とした。

 説明会で市は「民間活力を使い、特別な支援が必要な児童についても検討を重ねて制度を確立していく」と述べた。

最終更新:2019年9月30日(月) 8時50分

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