石巻日日新聞

住吉小 着衣泳授業 ランドセルも浮き具に

水に落ちたら浮いて待て

石巻市 教育・文化 石巻日日新聞 2019年7月15日(月) 20時45分
子どもたちが安倍さんから水難時の正しい行動を学んだ

 夏休みを前に石巻市立住吉小学校(菅原美樹校長)の5―6年生が11日、同校プールで「着衣泳 浮いて待て」の授業に取り組んだ。本年度は一般社団法人水難学会から講師を招き、児童は服を着た状態での水難時の正しい行動を学んだ。

 同校では毎年、着衣泳の授業を行っているが、本年度はより詳しい知識を身に付けてほしいと同法人の上席指導員である安倍志摩子さんを講師に招いて実施。5―6年生のうち31人が体操着のままで実践した。

 安倍さんはまず1年間で約800人が水の事故で亡くなっていることを説明し、その8割が服を着たり、靴を履いたりしている状態であることを説明。「服を着ていると重くて動けなくなるが、服も靴も浮き輪の代わりになり、命を守るアイテムになる」と伝え、プールで実演してみせた。

 浮かぶ際には仰向けになり鼻と口を出すことに意識することを強調。「焦って暴れるのではなく、力を抜き浮いた状態で助けを待ってほしい」と語った。また、友達が水に落ちた際の対処法で「泳ぎが得意でも決して飛び込んではだめ。浮き輪になる物があればそれを投げ、119番に通報してほしい」と訴えた。

 その後、子どもたちも体操着を着たままでプールに入り、着衣泳に挑戦。最初はうまく浮くことのできない児童もいたが、安倍さんのアドバイスを受けてしっかりと水難時の行動に理解を深めた。

 6年生の内海碧斗さん(11)、阿部龍之介さん(同)は「今年はとても詳しくて勉強になった。ペットボトルだけでなくランドセルも浮くことが分かり、何かあった時にはしっかりと対応したい」と話していた。

タグ:住吉小学校
最終更新:2019年7月19日(金) 9時45分
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