小学生不登校率初の1%超 石巻市教委・30年度調査
中学生は207人把握
石巻市 教育・文化 近江 瞬 2019年11月16日(土) 8時47分文部科学省と県は平成30年度の児童生徒の問題行動、不登校に関する調査結果をまとめた。全国、県ともに小学校と中学校の不登校出現率は前年度より上昇。県はいずれも全国を上回り、中学校単独で4年連続、小中合算では3年連続全国ワーストを記録している。中でも石巻市教委管内は小中学校ともに県の数値を大きく上回り、小学校では初めて1%を超えて100人に1人が不登校の状況となった。
調査期間は、平成30年4月1日から31年3月31日まで。県内では私立を含め、小学校386校、中学校212校、高校106校、特別支援学校27校を対象に行った。不登校は病気や経済的理由を除き、年度内に連続、断続して30日以上欠席した児童生徒を示す。
30年度の全児童、生徒数に占める不登校出現率は全国、県ともに前年度を上回った。小学校は全国0.70%(前年度0.54%)、県0.81%(同0.66%)。中学校は全国3.65%(同3.25%)、県4.87%(同4.30%)で、都道府県単位では宮城が中学校で27年度から4年連続、小中学校を合わせた1千人あたりの不登校児童生徒数でも3年連続で全国ワーストという状況が続く。
こうした中で石巻市の不登校出現率は毎年のように県全体を上回る高い水準にあり、今回の調査でもその傾向が顕著に出た。石巻市教委管内では小学校70人(前年度46人)、中学校207人(同199人)が不登校。全児童生徒数に占める出現率はそれぞれ1.07%(同0.70%)、5.88%(同5.29%)となり、小学校では初めて1%を超えた。
全国、県とも上昇傾向だが、市教委は東日本大震災との因果関係で「被災で保護者の環境が悪化したことによる児童生徒への影響があるのでは」と推測。これを裏付けるように市内の不登校出現率は震災前の22年度(小学校0.33%、中学校3.77%)からそれぞれ3.24倍、1.56倍となっている。
学校教育課は「不登校の低年齢化が見られ、訪問型の支援などで再登校に向けた取り組みを充実させている。また、不登校後の対応だけでなく、不登校にならないための予防としての学校づくりを進めたい」と話している。
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