石巻日日新聞

筋肉美を追求「フィットネス女子」 日本一決定戦へ出場

ズーム&ワイド

広域 スポーツ 外処 健一 2019年8月24日(土) 19時39分
S字カーブのポーズを披露する三浦さん

 東松島市大曲のISHIKAWAトレーニングジム(石川栄一オーナー)所属の女性選手2人が31日、9月1日に大阪市である全国大会に出場する。美しく理想的な筋肉を作り上げた“フィットネス女子”が集う舞台。石川さんは「成長と完成度が増しており、評価が楽しみ」と期待を込めていた。

 鍛え抜いたボディの競演となるオールジャパン選手権はフィットネス、ボディビルの日本一決定戦。石巻市渡波の会社員三浦美香さん(23)は、トータルプロポーションを競う「第6回オールジャパンビキニフィットネス」の35歳以下163センチ以下級に出場する。

 トレーニングを始めたのは2年前。ダイエットに向け、知人の勧めで入会した。「これまでジョギングや食べないダイエットに挑戦したけれど、思うような成果は出なかった」と三浦さん。石川ジムのトレーニングはわずか1日15分。「本当に効果があるの?」と疑問すら覚えた。

 2カ月ほどで体形に変化が表れ、体のラインもすっきり。食事は野菜や高たんぱく質で低糖質な赤身肉、卵などを取り、脂肪を消費しやすい体質にした。「もちろんお米も食べますよ」と三浦さん。無理のないトレーニングと食事がストレスを遠ざけ、体に良い効果を与えた。

 「体が逆三角形になったね」「スタイルがいい」「健康的」。違いは明らか。長時間の運動や無理な食生活を強いらなくとも体を変えることができた。石川さんから大会出場の声がかかり、目標をダイエットからフィットネスに切り替えた。

 仕事を終えてから毎日通う。でもトレーニングは短時間。美しく見せるポーズやターンも重要であり、ヒップラインや体のS字カーブ、逆三角形など鏡の前で細かくチェックする。大会まであと1週間。「肩のラインを強調したい」と最後まで余念はない。

 三浦さんは昨年の宮城オープンで3位、先月は埼玉県のオープン戦で2位と実力をつける。全国から約30人が出場するオールジャパンでは上位6人のいわゆる“トップ6”を目標に置く。「緊張するけれどすべてを出し切りたい」。笑顔の奥に自信をのぞかせた。

◆高い完成度に期待感

 石川ジムのトレーナーで、東松島市赤井の曽根優子さん(49)は運動選手らしさの美を競う「第13回オールジャパンミスボディフィットネス」部門に出る。昨年の東北・北海道選手権で優勝し、権利を勝ち取った。ジムに通う会員を支える一方、時間を見つけては自らの技術を高めてきた。

 「私もダイエットの名目で20代半ばから始めたが、均整の取れた体を手に入れると次第にフィットネスに興味が湧き、大会に出るようになった」。東北・北海道選手権は多少の緊張感はあったが、表現力とポージングに磨きが増していた。

 今回は初の舞台だけに挑戦者の気持ちで臨む。鍛え上げた肉体に最後の調整を加え、ポーズでは肩の位置などを意識しながら質の高さを求める。「どこまでいけるか分からないがベストを尽くす」。ハイレベルの競技に熟練者は気を引き締める。

 2人を育てた石川さんはボディビル選手権で数々の優勝、入賞実績を持つ。三浦さんには「当初から素質があり、成長が著しい。持ち前のプロポーションに加え、ポージングにも磨きがかかった」と評価。曽根さんは「復帰戦で東北・北海道を制し、完成度が増している」と見る。「2人とも向上心が高く選手権での活躍が楽しみ」と期待を寄せた。

下肢に重点を置いて調整する曽根さん
下肢に重点を置いて調整する曽根さん

最終更新:2019年8月24日(土) 19時39分

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