石巻日日新聞

スマートミール 東松島の3店舗 来月県内初認定へ

官民で健康メニュー開発 外食でヘルシーな暮らし

東松島市 社会 石巻日日新聞 2019年8月13日(火) 15時44分
考案した料理が関係者に振る舞われた

 肥満、生活習慣病の重症化予防に取り組む東松島市は、地元3飲食店との連携で栄養バランスと地産地消につながるヘルシーな外食メニューの開発を進めている。3店舗は厚生労働省の基準を満たした健康メニュー提供店舗を証明する「スマートミール認証」を申請しており、来月にも県内初認証を受ける見通し。8日に関係者を招き、第1弾となる7つの健康メニューの試食会を開催した。

 スマートミールは栄養バランスに優れ、主食、主菜、副菜がそろった食事の通称。認証制度は昨年度から始まり、現在は審査を経て全国188店舗、事業所が認証を受けている。

 認証には、外食や中食(弁当)、事業所給食分野で塩分や野菜、総エネルギー量など厚労省の生活習慣病予防食の基準を満たしたスマートミールを提供することが前提。さらに禁煙など健康に配慮した店舗運営の状況で、星1―3に区分される。

 東松島市は特定健診の受診率が県内ワーストで、メタボリックシンドローム該当者や予備群、肥満者の割合も増えている。健康寿命延伸で、市は認証に向けて地元店舗に協力を依頼。「ル・ニ・リロンデール」、「宮戸つばめ食堂」、「スマイルダイニング」の3店舗が手を上げた。

 各店舗は、男性向けの「しっかり」、一般的な「ちゃんと」の2区分で考案。地産地消を組み込み、市の管理栄養士から栄養価計算などの支援も受け、第1弾となる7つのメニューを完成させた。

 ベーカリーカフェを展開するル・ニ・リロンデールは、看板メニューの「つばめプレート」を改良。「ちゃんとバージョン」(649キロカロリー)、「しっかりバージョン」(752キロカロリー)を用意し、地元食材と彩りにこだわった。

 一方、つばめ食堂はしっかりメニューで「森林鶏のから揚げ定食」と「カキフライ定食」を考案。スマイルダイニングでは、しっかりの「チキンソテーマスタードハニーヨーグルト」(704キロカロリー)のほか、ちゃんとの「鮭のホイル焼き定食」(525キロカロリー)、「豆腐の食べるスープ酸辣湯」(642キロカロリー)を用意。2店舗とも肉や野菜、魚は地元食材を活用している。

 どの料理も1千円以下の料金設定で、9月1日から健康定食としてメニュー化(つばめ食堂は5日から)。認証後は、スマートミールとして、メニューに記載するという。

 試食会では市の関係者が味や香り、見た目などを確認。市健康推進課は「これまで個別栄養指導や市の公式レシピで食環境整備を進めてきたが、今回の取り組みは、健康を意識しなくても普段の外食で健康な食事、地元の食材に触れられる」と評価。スマイルダイニングの阿部真純オーナーは「甘味、うま味、酸味とバランスの取れた味付けにした。ぜひ食べて健康になってほしい」と話していた。

最終更新:2019年8月13日(火) 15時44分

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