外国客船初の日曜(28日)寄港 入念におもてなし対策
石巻市の中心市街地 受入で三度目の正直
石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年7月25日(木) 9時07分石巻港に英国籍の大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」が28日に入港するのに合わせ、石巻市ではインバウンド(訪日旅行)に向けたおもてなしや情報発信の準備が進められている。昨年の初寄港は多言語対応などが行き届かなかった。以降、街なかでは研修や対応を講じて課題と向き合い続ける。3度目となる同船の寄港は、乗船客以外の観光客も多い初めての日曜日。新たな商機と交流人口の拡大に力を注いでいく。
ダイヤモンド・プリンセスは昨年9月に初寄港したが、受け入れ側は案内板などの多言語対応、中心市街地への情報発信力などで課題を残した。この反省から中心市街地でインバウンド推進ネットワークが発足。2度目となる4月の入港は英語マップや臨時案内所設置、20種類の体験プログラムでもてなした。
3度目となる今回も前回の実績と経験を生かした取り組みで、石ノ森萬画館は通訳を介した案内、復興まちづくり情報交流館は英語版資料を常備する。市かわまち交流センターは、無料Wi―Fi設備を生かすほか、持ち込んだ携帯電話で手軽にインターネット接続ができるSIMカードを配り、外国人客の情報収集をサポートしていく。
市民のおもてなし意識の醸成では事前の無料英会話教室がNPOなどの主催であり、約250人が簡単な道案内や観光名所の紹介を学んだ。17日には事業者向けに行われ、指をさすだけでおもてなしや接客ができるシートを使った英語講座も繰り広げた。
このシートで外国人観光客に対応している割ぽう八幡家(阿部紀代子社長)=同市中央=は、既に英語表記のメニューはあるが、自動翻訳機も導入して多言語に対応している。今回は利き酒体験を企画しており、阿部社長は「にぎわい創出につながれば」と期待する。このほか他店舗でも着付け体験、茶道教室、折り紙体験など日本文化に親しむ独自のイベントを催す。
石巻観光協会は2回目と同様に観光案内所を8カ所に置く。ボランティアで石巻高校の生徒有志38人が英語通訳を初めて行うほか、田代島の猫をアピールするスタンプラリーを企画し、8カ所にポイントを設けて周遊性を高める。
石巻地方の自治体などで構成する石巻港大型客船誘致協議会や観光協会は、客船が接岸する石巻港雲雀野ふ頭でSIMカード、観光マップの配布、地場産品の紹介を行う。同協会の阿部勝浩常務は「しっかりとスクラムを組み、おもてなしを強化して中心部を楽しみながら巡ってもらえるようにしたい」と話していた。
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