石巻日日新聞

新元号は「令和」(れいわ) 新天皇即位で5月1日施行

日本古典 万葉集から初引用

広域 政治・経済 石巻日日新聞 2019年4月1日(月) 14時53分
大勢の買い物客が新元号の発表を見守った

 政府は1日、平成に代わる新元号は「令和(れいわ)」と発表した。天皇陛下の退位に伴う改元は明治以降の憲政史上初めて。菅義偉官房長官は平成の決定時を踏襲し、墨書を掲げた。安倍晋三首相は「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」と新元号に込められた意義を説明。「広く受け入れられることを願う」と期待した。平成は30日に幕を閉じ、5月1日に皇太子さまが新天皇に即位され、新元号に改められる。

 新元号「令和」の典拠は、現存する最古の和歌集「万葉集」の梅花の歌三十二首の序文にある「初春の令月にして気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披き、蘭は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」から引用した。

 安倍首相は「厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、咲き誇る梅の花のように、日本人があすへの希望を咲かせることができる。そうした日本でありたい」と説明。「平和な日々に感謝を抱き、希望に満ちた新しい時代を国民と切り拓く」と語った。

 新元号はテレビ中継で午前11時半過ぎに一斉に報じられた。イオン石巻店の家電コーナーでは買い物客が足を止めた。今月下旬に出産を控える同市北上町の茂木健将さん(33)、明恵さん(32)は「歴史が動く瞬間に立ち会えた。子どもには『令和』を元気に生きてほしい」と話した。

 新元号は1日に有識者らで構成する「元号に関する懇談会」を開き、原案から絞り込んだ後、臨時閣議で改元の政令を決定した。

最終更新:2019年4月1日(月) 14時53分

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