石巻日日新聞

石巻市応援 職員がPJ 外部の視点で業務効率化提案

復興後見据えともに「前進」

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 1月17日(水) 11時20分
外部でありながらも内部の職員と同じ意識で市の将来を考える有志メンバー

 東日本大震災復興支援で他の自治体から石巻市役所に派遣されている職員有志がプロジェクトチームを立ち上げ、昨年末に市の業務の効率化を図る提案書を提出した。チームは名付けて「石巻×ハケン×ZENSIN(前進)プロジェクト」。内部の問題意識と外部の視点を持ち合わせており、昼休みに市長と若手職員が意見を交わすランチミーティングなどユニークなアイデアも出された。

 チームは仙台市や千葉市、広島市、群馬県太田市など6市から派遣された20―40代の7人で、昨年5月にあった応援職員同士の懇親会で出た話題が始まりだ。年間延べ400人以上の応援職員がいなくなる復興後の石巻市の行政に危機感を覚え、「業務の効率化へ応援職員だからできることはないか」と業務終了後に定期の勉強会を設けてきた。

 提案は①スピーディな意思決定②人財(材)育成制度③情報共有の改善―。メンバーが〝いずい〟と感じたことを取り上げ、身近で取り組めそうなものを派遣元や他市の事例から具体的提案を挙げた。

 とくにスピーディな意思決定は全員が課題として認識。石巻市の場合、意思決定である決裁までに平均3日と時間がかかり、業務が遅れがちだという。起案者から決裁者まで関わる人数と回覧物の多さを原因に挙げ、決裁と単なる報告や情報共有は別ルートで回す仕分けを提案している。

 情報共有が多い割に職員間の連絡不足があり、市民トラブルに発展することも。派遣された職員間で事務引き継ぎ書が活用されていないことも課題とした。また、正規職員と応援職員が混在している中で、経験の浅い職員が誰に何を聞けばよいのか分からない場面も見受けられ、若手が能力を発揮できる効果的な育成を提案した。

 提案は先月にあった行革本部会議の場で発表したほか、行政経営課へ一般職員と同様の提案様式で提出。おまけとしてランチミーティングのほか人材育成の派遣元との職員の相互派遣などのアイデアを実施の難易度と共に紹介している。

 リーダーの渡辺あゆみさん(39)=障害福祉課、東京都日野市=は「石巻市には全国から職員が集まって仕事しているので、お互いさまの関係で元の職員と一緒に何ができるか考えることができれば」と〝改善〟でなく〝前進〟としたプロジェクトの意味を強調。小野力さん(27)=道路課、神奈川県平塚市=も「派遣の力を活用し、前に進むきっかけにしてほしい」と願った。

 提案に亀山紘市長は先日の定例記者会見で「検討した上で、できるだけ実現したい」と前向きな姿勢。佐藤茂宗副市長は「実現できれば、他の自治体に派遣をお願いするときのPRになるかもしれない」と期待した。

最終更新:1月17日(水) 11時20分

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