石巻日日新聞

南北縦断 渡波稲井線が本格着工

平成32年度完成目標 三陸道アクセスや津波避難に効果

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 8月10日(木) 14時55分 配信
渡波稲井線が本格着工

 石巻市渡波字浜曽根の国道398号と真野七の坪の県道稲井沢田線を南北に結ぶ市道渡波稲井線が本格着工し、9日に根岸会館近くで安全祈願祭が行われた。平時には市中心部を経由せずに渡波から三陸自動車道に短時間で接続することができ、災害時は避難道や緊急輸送路になる幹線道路。完成は当初より2年後ろ倒しとなり、平成32年度内が見込まれる。

 渡波稲井線は南が旧市立女子商業高校と旧渡波中学校前から、北は稲井小、中学校近くまでの約3540メートル。既存市街地や東日本大震災に伴う新市街地である新渡波西地区、水田地帯を突き抜け、トンネルと2つの橋で牧山の西側を通す。また、JRに工事委託し、稲井側で石巻線をまたぐこ線橋を建設する。幅員15メートルの2車線(片側1車線)道路となり、両側に幅3.5メートルの歩道が付く。

 地権者は約130人おり、取得済み用地は7割ほど。用地取得に並行して工事を進めており、既存市街地の市道拡幅部分約595メートルは昨年3月に着手している。新市街地の土地区画整理事業で整備した270メートルを除き、今年6月からJR委託区間以外の約2680メートルの工事に入った。

 安全祈願祭は本格的な工事開始を前に工事を請け負う鴻池組、丸本組、西武建設共同企業体が主催し、市、県の関係者や地元住民代表などが出席。神事の後、施主である亀山紘市長は「物流強化による産業推進や災害時の避難道路として期待は大きく、地元や関係機関の協力をいただきながら着実に進めたい」とあいさつした。

 総事業費は約86億円で、うち今回着工区間が53億4600万円。財源に国の復興交付金を充てる。渡波稲井線の周辺にはほかに南北を縦断する幹線道路が整備されておらず、本年度末完成予定の国道398号石巻バイパスⅡ期(大瓜工区)3400メートルと合わせて三陸道に接続しやすくなるほか、津波注意報や警報のたびに生じていた交通渋滞の対策に効果を発揮する。

最終更新:8月11日(金) 9時08分

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