石巻日日新聞

女川町が一時孤立状態 台風被害で国道通行止め

大幅な回り道も現在解消

女川町 社会 石巻日日新聞 2019年10月19日(土) 8時53分
崩落の危険性が高まり緊急対処した川尻橋

 台風19号の大雨の影響で路面状況が悪化しており、県によると石巻地方では17日現在で冠水や孤立は解消されたが、8カ所で土砂崩れなどによる交通規制が敷かれている。17日には石巻市と女川町を結ぶ国道398号が同町浦宿浜寄木地内で崩落の危険性が高まり、午後3時から5時間全面通行止めされ、女川町が一時的に孤立状態となった。

 通行止めとなったのは、万石浦に注ぐ大沢川をまたぐ延長20メートルの川尻橋。路盤や両岸の地盤が雨水と共に流出したことで、崩落の危険性が高まった。県は全面通行止めにし、川への流入対策を講じた上でセメントなどを流し込んで緊急対処。同8時に規制を解除した。

 国道が一時渋滞したほか、台風の影響で林道も通れず、雄勝か牡鹿地区を通る大幅な回り道が強いられ、帰宅者に混乱が広がった。

 女川町で働く東松島市矢本の40代男性は通常片道40分の通勤時間だが、牡鹿半島のコバルトライン経由で70分以上かけて帰宅。「石巻方面に戻るには国道がほぼ唯一のルート。今後強い台風や大雨が増える可能性もあり、他の道路整備も必要」と話していた。

 仙台管区気象台によると、県内は19日朝から昼前にかけ1時間に30ミリの激しい雨の予報。台風で地盤が緩んでいるため、土砂災害や洪水などに警戒を呼び掛けている。

最終更新:2019年10月19日(土) 8時53分

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