石巻日日新聞

大型客船入港 日本の伝統文化伝える 書や茶道、折り紙など

経験重ねもてなしに力

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年7月29日(月) 20時19分
書道体験で日本の文化に触れた

 大型客船「ダイヤモンド・プリンセス」の入港に合わせ、石巻市の中心市街地では外国人観光客らをもてなす体験メニューが人気を集めた。書や茶道、折り紙などで日本の伝統文化を伝え、東日本大震災からの復興もアピールした。

 シャトルバスでいしのまき元気いちば=中央二丁目=に降りた観光客は、高校生ガイドに場所を尋ねながら市内を散策。街なかでは8カ所を巡るスタンプラリー、14カ所で計15の体験メニューが用意された。暑さもあって近場の観光が目立ったが、石巻駅までの街歩きを楽しむ人もいた。

 石巻ニューゼで震災の報道写真や壁新聞を見学した豪州のカルメラさん(72)は「手書きが素晴らしい。でも写真を見ると悲しくなる」と語った。

 また、石巻日日こども新聞の子ども記者らは駄菓子を販売し、折り紙も教えた。蛇田小3年の佐々木萌衣さんは「英語は分からないので身振り手振りで伝えた」と交流を楽しんでいた。

 市かわまち交流センターでは書と茶道の体験があった。デンマークのアンナさんは、当て字で「杏奈」と書いてもらい大満足。自らも筆を手に和紙にしたためた。作法を教わりながら茶道を楽しむ人も多く、日本の文化に高い関心を寄せた。

 石巻観光協会の阿部勝浩常務は「回遊性と通訳、日本を伝える企画などがうまくかみ合わさり、もてなしに磨きがかかった。平日対応など課題も解決しながらインバウンド(訪日外国人旅行)に力を入れたい」と語った。

最終更新:2019年7月29日(月) 20時20分

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