石巻日日新聞

官学共同体で事業推進 人材含む地域課題へ連携

石巻専修大 高校、行政 枠組み作り関係性強化

石巻市 教育・文化 石巻日日新聞 2019年7月24日(水) 8時47分

 地域の発展を支える人材育成に向け、石巻専修大学(尾池守学長)、石巻地域高等教育事業団(理事長・亀山紘市長)、石巻地区高等学校長協会(会長・神成浩志石巻高校長)は16日、石巻地域連携推進コンソーシアムを設立した。同大学が取り組む高大産連携プロジェクトなどを地域一体で進めるほか、各機関の特長を生かした協働で教育、文化の発展に力を注いでいく。

 同事業団が主催する大学と圏域高校との懇談の場で示された。コンソーシアム(共同事業体)の設立は、昨年度の懇談会で議題に上り、三者協議を経て合意。背景には学習指導要領の改訂で地域協働での教育改革が高校に求められているほか、自治体で地方創生を推し進める必要性などの課題がある。

 事業内容は①地域社会との連携②地域の人材育成③情報発信と成果の発表―を主な柱とし、大学が事務局を担う。具体的には同プロジェクトの一体的推進、さらに文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」に採択された石巻西高への支援と他校への発信も行う。

 尾池学長は「新たな連携体制であり、情報だけでなく組織事態の共有も図りたい」と展望。亀山市長も「すでにある取り組みにも磨きをかけていける期待感がある。負担も課題もあるだろうが、進んでは立ち止まりながら議論したい」と語っていた。

 設立に伴う新たな取り組みが現段階で明確に見えないことに対する懸念もあったが、神成校長は「まずは枠組みができたことが重要。各機関の根底にある次の世代を育てるということに対して協力していきたい」と見据えた。

 コンソーシアムでは今後、三者のほか、まちづくりに取り組むNPO法人などとの連携も模索していく。

最終更新:2019年7月24日(水) 8時47分

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