石巻日日新聞

海づくり大会リレー放流 寄磯小児童が参加

「大きく育って」と稚魚に願い ホシガレイ6千匹海に

石巻市 社会 石巻日日新聞 2019年7月18日(木) 21時38分
ホシガレイの稚魚を放流する寄磯小の児童

 来年秋に石巻魚市場を会場に開く「第40回全国豊かな海づくり大会」に向け、子どもたちによる大会記念リレー放流が県内各地で行われている。17日には石巻市の寄磯漁港で寄磯小学校の全校児童8人が、大会の放流魚種であるホシガレイの稚魚約6千匹を海に放した。同大会宮城県実行委(会長・村井嘉浩知事)は30回ほど放流を展開し、大会開催の機運を醸成していく。

 同大会は自然環境保護や水産振興が理念であり、「三大行幸啓」の一つとして天皇、皇后両陛下の出席が慣例となっている。初の宮城大会は、実行委が震災復興の発信などを基本方針とし、2日間の開催内容を検討している。

 リレー放流は、開催趣旨の周知や水産資源保護に関する教育活動として実施。4日の七ヶ浜町を皮切りに寄磯は4カ所目となった。県漁協寄磯支所青年部が本年度からホシガレイの中間育成に取り組んでおり、寄磯小も地域学習の一環で育成現場の見学などを行っていることから、リレーに選ばれた。

 県漁協寄磯・前網支所内では県職員がホシガレイや大会について講話。さらに大会記念アート作品の素材となる折り紙工作に取り組み、代表児童の渡辺愛生さん(6年)は「広い海で元気に育って」と放流用バケツにメッセージを記した。

 漁港ではリレー放流メッセンジャーである県のPRキャラクター「むすび丸」から、子どもたちが9センチほどのホシガレイの稚魚が入ったバケツを受け取り、「せーの」と元気な掛け声を合わせて海に送った。

 鈴木聡祐さん(5年)は「魚が好きなので、たくさん増えてほしい。大会も見に行ってみたい」と笑顔。父親で同青年部の鈴木隆介部長(46)は「水産を取り巻く環境は厳しくなっているが、子どもたちの将来に豊かな海を残さなくてはいけない。大会がその弾みになれば」と期待した。

 リレー放流は女川町でも9月12日にヒラメを放す予定。また、10月13日には「いしのまき大漁まつり」と連携し、プレ大会として漁船での海上パレードや稚魚放流などを行う。

タグ:寄磯小学校
最終更新:2019年7月19日(金) 9時43分

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