震災から丸3000日 がんばろう看板前 市民有志で追悼行事
癒えぬ悲しみ抱えて 3千個の灯り揺れる
石巻市 社会 石巻日日新聞 2019年5月29日(水) 10時57分東日本大震災の発生から28日で丸3千日を迎えた。甚大な被害を受けた石巻地方は生活再建がほぼ終了。インフラ整備が進む中で古里の風景も変わったが、どれほど時間が過ぎても大切な人を亡くした悲しみは癒えることはない。追悼の場として石巻南浜津波復興祈念公園の整備が進む石巻市南浜町の「がんばろう!石巻」看板前ではこの日、市民有志の「3000日追悼の灯り」が催され、夜まで3千個の灯りが揺れている。
震災で石巻地方では5299人(関連死含む)が犠牲となり、8年が過ぎた今も700人の行方が分かっていない。
3千日の追悼行事は東日本大震災3・11のつどい実行委員会(黒澤健一委員長)、がんばろう!石巻の会(遠藤伸一会長)主催。震災級津波が千年に一度といわれる中、発災日と月命日に加え、千日単位で時を刻もうと1千日の平成25年12月5日、2千日の28年8月31日に続いて開いた。
看板前では発災時刻の午後2時46分に黙とうをささげ、同4時半からは3千日に合わせて灯ろう1千個、LEDキャンドル2千個の計3千個に灯りがともされた。「3・11追悼3000日」の形に並べられ、訪れた人たちは時の流れをかみしめながら追悼と復興への祈りを込め、手を合わせている。
南浜地区は犠牲者約400人、行方不明者約150人と最大被災地の石巻市の中でも特に被害が甚大な地域。住宅街が形成されていた場所は更地となり、現在は来年度末までの完成を目指して国と県、市が石巻南浜津波復興祈念公園の造成作業を急ぐ。
黒澤委員長(48)は「地域の方々や遺族の皆さんにとって3千日は通過点に過ぎないが、追悼への思いを伝え続けるためにも千日ごとの節目も大切にしたい」と話す。4千日目の令和4年2月21日に公園も完成しているとみられ、「多くの人が集える追悼と憩いの場所となり、それによって震災や復興の思いを伝えられる場所となれば」と見据えていた。
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