石巻日日新聞

初の10連休幕開け 時代またぐ黄金週間

雨天で静かな出足

石巻市 社会 石巻日日新聞 2019年4月27日(土) 21時14分
子どもたちが真っ赤なイチゴを見つけてはうれしそうに頬張っていた

 「平成」から「令和」へと時代をまたぐ黄金週間が、27日に幕開けした。皇位継承に伴う初めての10連休の初日は、あいにくの雨となり、静かな立ち上がり。それでも観光施設やイベント会場には、親子三世代をはじめとした家族連れが多く見られ、開放感のある笑顔を弾かせている。連休中の天気は30日―5月1日は崩れるものの、そのほかはおおむね晴れ間がのぞく行楽日和となり、人々の足も伸びそうだ。

◆大きな果実を頬張って 家族でイチゴ狩り

 あいにくの雨天となった連休初日だが、屋内で楽しめるイベントは天気の影響なく、家族連れでにぎわいを見せた。東松島市大曲のイグナルファーム「いちごハウス」では、黄金週間の27―29日と5月1―3日にイチゴ狩りを実施。大粒で芳醇な甘みが特長のとちおとめが30分間食べ放題とあって、人気を集めている。

 肌寒い連休初日も温かなハウス内では子どもたちが口よりも大きなイチゴを思う存分に堪能。棚の間を行ったり来たりして真っ赤に熟したイチゴを見つけてはうれしそうに頬張り、口の周りを赤く染めていた。

 1番乗りだった石巻市塩富町の菊地玲海ちゃん(5)、龍翔君(3)、隼人君(1)の3姉弟は大好きな果実に囲まれ、「いっぱい食べられてうれしい。とってもおいしい」と満足げな笑顔。見守っていた母の若さん(39)は「10連休に決まった予定はないけれど、このイチゴ狩りからスタートです」と家族のひと時を満喫していた。

◆女川に他県ナンバー 6日まで産業区まつり

 女川町中心部の駅前では、27日に「おながわ産業区まつり」が始まった。町内事業者の自治組織、女川産業区(高橋正典区長)が初開催し、5月6日まで飲食と音楽を中心に企画を展開していく。

 産業区は町沿岸部の全事業者で昨年9月に設立。まつりでは事業者による飲食テントの出店、ストリートライブなどを連日行う。

 駐車場には岩手など県外ナンバーの車もあり、マップを手に中心部を散策する人の姿が見られた。こいのぼりが設置された駅舎から出てきた人は、さっそく飲食テントから「いらっしゃいませ」と出迎えを受けていた。

 海産品販売で駅前に出店した平田明子さん(38)=中浩水産工場長=は「地元の良さを知ってもらえるよう、女川のおいしいものでもてなしたい」と精を出していた。

 このほか町中心部では期間中、涌谷産直市(27―28日)、日印交流の「ナマステ・インディア」(4日)、手作り品が集う「オナガワマルシェ」(5日)が行われる。

◆VRツアーや昔の遊び サン・ファン館でおもてなし

 県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)=石巻市渡波=も27日から、黄金週間に合わせた企画を用意し、来館者を迎えている。この日から稼動したVR船内ツアーやスマホスタンプラリーのほか、お菓子のつかみ取りなども行われ、親子連れで楽しむ姿が見られた。

 午前中から子ども連れの市民らが訪れ、折り紙や福笑いなど昔の遊びのコーナーで時間を過ごした。コスチュームを着て支倉常長になりきれる企画も人気を集めたほか、スマートフォンで館内に隠されたスタンプを集めるスタンプラリーがあり、連休初日を楽しむ子どもたちの笑い声が響いた。

 家族と来た今野琉斗くん(蛇田小1年)は「折り紙が好きでとても楽しかった。お菓子のつかみ取りもいっぱい取れてうれしい」と話していた。

 同館ではイベント期間中の5月1日―6日にかぶと作り体験(1日4回、各回20人)も行う。問合せは(24―2210)まで。

最終更新:2019年4月27日(土) 21時14分

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