石巻日日新聞

東松島市 野蒜海岸 初日の出が地域照らす

明光に願う1年の多幸

東松島市 社会 石巻日日新聞 2019年1月4日(金) 14時26分
幸せを願う人々の影が砂浜に浮かんだ

 元日の石巻地方は雲も風も少ない穏やかな朝を迎え、初日の出を拝むには最適の天気となった。催しが行われた東松島市の野蒜海岸にも地元内外から多くの人が足を運び、1年の最初の日の光を浴びながら多幸を願った。

 催しは震災前に海の家を営んでいた奥松島ビーチハウス組合(阿部祐介代表)が開いており、砂浜にはお手製の鳥居を設置。空には気仙沼凧の会などによる連だこが舞った。

 1日の日の出は午前7時前。家族や友人などで連れ立った来場者が段々と白んでいく空を見上げて来光を待った。水平線に重なった雲から、いよいよ黄金色の明かりが現れるとその美しさに歓声が上がった。

 鳥居をくぐり、初日に向かって手を合わせる人も多くいた。仙台市太白区から訪れた中村俊之さん(42)は「平成最後の節目ということもあり、初めて見に来たが、ご利益がありそうな光景だった。家族の健康を願った」と話し、長男の匡君(12)と次男の凱君(10)も「きれいで感動した」と笑顔を輝かせた。

 同組合による初日の出イベントは今年で5回目で、恒例行事として定着してきた。阿部代表は「多くの人にとって野蒜に来るきっかけになっていればうれしい。皆さんの楽しそうな表情を見るとまた来年も、と思える」と語っていた。

最終更新:2019年1月4日(金) 14時26分

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