石巻日日新聞

女川町長選 現職須田氏 無投票3選

「復興の先」掲げ全力

女川町 政治・経済 石巻日日新聞 2019年10月24日(木) 8時45分
「ガンバロー」の声を上げる須田氏

 任期満了に伴う女川町長選が22日に告示された。現職の須田善明氏(47)以外に届け出はなく、無投票で3回目の当選を決めた。町は独自の復興計画を昨年度末で終え、ポスト復興への道を歩み続ける。引き続きかじ取り役を担う須田氏は「復興のその先へ」を掲げた上で「4年間、全力で走り抜けることを改めて誓う」と力を込めた。

 須田氏は町選管に届け出後、まちなか交流館前で支持者ら約250人を前に第一声を上げ、離島を除く町内全域を遊説。立候補届け出が締め切られる午後5時まで他の立候補者はなく、3回連続で無投票当選した。

 遊説先から選挙事務所に戻り、支持者らに拍手で迎えられた須田氏は「各地で身に余る声援と同時に改善の要望をいただき、責任の重さを改めて痛感した」と激励への感謝を込めた。

 無投票には「この上ないプレッシャーだが、これまでの判断に及第点はいただけたのだろう」と分析。その上で、「今後は結論に至るまでの過程を意識する。産業、原発など判断すべき課題は多いが、“チーム女川”としての連帯で、私たちの生きる未来を素晴らしいものにしたい」と抱負を述べた。

 台風19号の被害は町内にも爪痕を残しており、被災者配慮で万歳は行わず、支持者らとの「ガンバロー」コールで今後の町づくりへの士気を高めた。

 同町出身の須田氏は広告代理業を経て平成11年の県議選に初当選。3期を務め、震災のあった平成23年から女川町長に就任。官民連携体制で「復興のトップランナー」と称される町づくりを展開してきた。

最終更新:2019年10月24日(木) 8時45分

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