石巻日日新聞

石巻専修大学が式典 平成と共に30年 改革の令和へ

人材育成で中長期計画

石巻市 教育・文化 石巻日日新聞 2019年9月18日(水) 9時03分
尾池学長が感謝と大学の方向性を語った

 石巻地方唯一の高等教育機関の石巻専修大学(尾池守学長)は今年創立30周年の節目を迎え、16日に石巻グランドホテルで記念式典が催された。大学関係者や行政などから約200人が出席。歩みを振り返り、節目を契機としたさらなる発展と地域協働に思いを強くした。

 同大学は平成元年4月に開学し、本年度で30周年を迎えた。「社会に対する報恩奉仕」を建学精神に掲げ、これまで1万2千人を超える卒業生を輩出。地域に開かれた大学の在り方を求める中、東日本大震災では直後からボランティアの集約、派遣拠点として敷地を開放し、地域の早期復旧に尽くしてきた。

 式で尾池学長は「節目を迎えられたのも皆さんの支援のたまもの」と感謝。生涯にわたって学び続けることができる人材の育成と学生確保に向け、令和4年4月をめどに①経営学部の2学科体制②理工学部の2系統体制③人間学部のスマート化―など教育改革を含む大学の中長期ビジョンを示し、大学と地域の将来を見据えた。

 学校法人専修大学の日高義博理事長は「石巻専修大学は30周年だが、その背景には来年度で創立140周年を迎える専修大学の歴史がある。多くの人の力できょうがあり、ますますの発展を期待している」と述べた。

 祝辞で亀山紘石巻市長が「今後も地域に対して多くの力添えを頂き、連携を強化していく」、浅野亨石巻商議所会頭も「少子高齢化となる中、地元企業への就職も含め、大学と共に歩んでいきたい」と語った。

 記念講演では、亀山市長が「地域と共に歩む」と題して市と同大学の関わりを振り返ったほか、長く同大学に寄与したとし、石巻地域高等教育事業団の理事長でもある亀山市長、石巻信用金庫の明石圭生理事長、西島(株)の西島豊社長に感謝状贈呈もあった。

 祝賀会では、それぞれ1千万円の寄付を行った石巻市と石巻専修大学校友会、さらにテーブル5基とベンチ20脚を寄贈した石巻専修大学同窓会が目録を贈呈。同窓会長で第一期生の伊東孝浩さんが「ここを一つの通過点に新たな歴史を積み上げてほしい」と期待を込めて乾杯し、渡波獅子風流が披露される中、出席者が節目を祝いながら新たな一歩を進めた。

同大学硬式野球部と合唱部が校歌を斉唱
同大学硬式野球部と合唱部が校歌を斉唱

最終更新:2019年9月18日(水) 9時03分

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