石巻日日新聞

石巻市・友好締結35周年 イオンで温州市写真展

末永き交流に“謝謝” 来月に市民訪問団派遣

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年8月27日(火) 19時25分
両市関係者が写真展の開催でテープカットした

 石巻市と中国・温州市の友好都市締結35周年を記念した写真展が26日、イオンモール石巻で始まった。温州市を紹介するパネル約50枚が並べられ、合わせて同市政府訪問団が来石した。場所を変えて記念祝賀会も催され、両市関係者は市民の力で培われたこれまでの関係を後戻りすることなく、前に推し進めることを誓った。9月下旬には石巻市から市民訪問団を派遣する。

 温州市は中国の中部沿岸の浙江省南部に位置し、宮城県の面積(7282平方キロ)よりも大きい1万1784平方キロに911万人余りが暮らす。写真展では山に霧がかかる水墨画のような自然景観や産品のミカンの収穫風景、発展著しい都市の様子を伝えている。

 初日はイオンモール石巻緑の広場でオープニングセレモニーがあり、亀山紘市長や温州市政府の鄭煥東(ていかんとう)副秘書長らがテープカット。蛇田中学校吹奏楽部がファンファーレを鳴らし、記念演奏も披露した。

 展示はモール2階タイムズステーションNEO前で9月3日まで。通りかかったあけぼのの女性(70)は「温州市の発展が分かり、イメージが変わった。機会があれば行ってみたい」と話し、友好都市に思いをはせた。

 温州市からの訪問団は5人。セレモニーに先立って東日本大震災で被災した南浜の「がんばろう!石巻」看板前で献花したほか、復興現場や輸出対応型のカントリーエレベーターを視察した。

 夜には石巻グランドホテルで記念祝賀会があり、亀山市長が「関係が途絶えることなく続いているのは、両市の市民による交流のたまもの。震災支援に心から感謝し、友好が永遠に続くことを願う」と歓迎。鄭副秘書長は「復興のまい進をうれしく思い、市と市民に敬意を表する。互いの関係は波のように追いつき、追い越し永遠に前に進むもの」と願った。

 祝賀会には佐藤勝雄石巻・温州友好交流協会長や温州大学と国際交流協定を結ぶ石巻専修大の尾池守学長ら約40人が出席。桃生町寺崎のはねこ踊りや生田流筝曲筝貴會小野こう子社中の演奏が祝宴に花を添えた。

 両市は昭和59年に友好都市提携を締結。石巻市の合併後も引き継がれ、行政や経済、貿易、技術分野のほか、文化、スポーツを通じた交流に努めていく。

温州市を紹介する約50枚の写真パネルが並ぶ 
温州市を紹介する約50枚の写真パネルが並ぶ 

最終更新:2019年8月27日(火) 19時25分

新着記事