石巻市 6カ所にパークゴルフ場 移転跡地活用で健康増進
芝生広場として整備
石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年6月27日(木) 14時21分石巻市は市民の健康増進と地域のコミュニティーづくりの場として、6カ所にパークゴルフ場を整備する。これにより旧1市6町でプレーできる環境となる。近隣市町でも施設のオープンが相次いでおり、利用者が奪い合いになる可能性も指摘されるが、市はあくまでパークゴルフができる芝生広場とする。6カ所のうち3カ所は東日本大震災の移転跡地になっており、災害危険区域で困難な土地の利活用を図りたい側面もある。
コミュニティー広場としてパークゴルフ場を整備するのは旧市内の水明と渡波地区、旧町の河北、牡鹿、雄勝、北上地区。水明はJR石巻線の橋がある旧北上川河川敷で、約2.3ヘクタールを国から借りる。河北地区は場所の検討を進めている。当初は5カ所の計画だったが、新たに渡波地区を追加。林野庁の土地を取得し、被災した旧市立女子商業高と移転後の渡波中跡地約3.9ヘクタールの利活用を図る。
牡鹿は鮎川浜の仮設商店街「おしかのれん街」がある辺りの約2.2ヘクタールで、かつての街が広場となる。雄勝は国道398号の釜谷トンネルを下った先の味噌作地区(雄勝ローズファクトリーガーデン近く)の約2ヘクタール。北上はにっこりサンパーク近くに整備される多目的広場そばの約3ヘクタールを想定している。
市内では北村にあるかなんパークゴルフ場が本格的な競技ができる公認コースとして人気。昨年10月には桃生植立山公園のマレットゴルフ場などを改修し、新たにパークゴルフ場がオープンしている。近年は再開園した県立矢本海浜緑地など県内でパークゴルフ場が増えているが、市が新たに整備する6カ所は芝生広場として競技の練習や憩いの場とする考え。利用は無料か低額となりそうだ。
財源として水明と渡波、河北は合併特例債を活用。牡鹿、雄勝、北上の3カ所は市が移転跡地として買い上げた低平地で、復興交付金を活用して整備する。市総合計画実施計画では来年度の完成を目標としているが、他の復興事業との関連でずれ込みそうだ。
市が買い上げた半島沿岸部の移転跡地は約161ヘクタール。市が先導する「北限オリーブ」の栽培や漁業の共同作業場所などで67ヘクタールが活用されているが、残り94ヘクタールは未利用となっている。企業誘致して除草などこれらの未利用地にかかる維持管理費を減らすのが理想だが、買い上げた土地とそうでない土地が混在して活用が難しいほか、広場を整備しても人口減少や高齢化で管理できないなどの事情があるという。
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