石巻日日新聞

東日本大震災「3000日」 石巻・南浜で追悼の灯り

月日重ねても思い変わらず

石巻市 社会 石巻日日新聞 2019年5月29日(水) 18時49分
南浜の夜にメッセージが浮かび上がった

 東日本大震災の発生から3千日となった28日、石巻市南浜町の「がんばろう!石巻」看板前で市民有志の「3000日追悼の灯り」が行われた。発災時刻に黙とうをささげ、夜には経過した日数に合わせた3千個の灯りがともされ、訪れた人々が静かに祈った。

 追悼行事は、東日本大震災3・11のつどい実行委員会(黒澤健一委員長)と、がんばろう!石巻の会(遠藤伸一会長)が主催。1千個の灯ろうと2千個の発光ダイオード(LED)キャンドルを並べて「3・11追悼3000日」の形を作り、夕暮れから明かりをともした。

 灯ろうを囲む不織布には「いつまでも忘れない」「3000日は早い感じがします。祈ります」といったメッセージが書かれ、南浜の夜を優しく照らしていた。遠藤会長(50)は震災で3人の子どもを亡くしており、黒澤委員長(48)の配慮で会場には遠藤さんがこしらえた3つの小さな木製いすを置いた。

 遠藤会長は「この3千日は子どもたちと会うことができなくなった日数であるとともに、多くの仲間とつながりを深めてきた日々。たくさんの人の思いが目の前の灯りになっているのだと思う」と揺れる明かりを見つめていた。

最終更新:2019年5月29日(水) 18時49分
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