石巻日日新聞

初の10連休 行楽地軒並み大入り

天気恵まれ萬画館に人波

石巻市 政治・経済 石巻日日新聞 2019年5月7日(火) 19時48分
石巻中心市街地では3日をピークに大変な人出となった(春のマンガッタン祭りで)

 改元に伴う初めての10連休が5月6日で終了した。序盤こそあいにくの天気となったが、後半は絶好の行楽日和となり、石巻地方の観光施設や街なかは例年を大きく上回るにぎわいを見せた。特に石巻中心市街地は石ノ森萬画館を中心にした周遊客であふれ、駐車場不足による渋滞も発生。成果と同時に課題も見られた黄金週間となった。

◆中心部で渋滞も 石 巻

 石巻駅前で連休の観光案内を行っている石巻観光ボランティア協会は、今年も3―4日に実施。案内者数は378人で、3日間で行った昨年の371人を2日間で上回った。

 石巻市内観光の核となったのは石ノ森萬画館で開催中の企画展「平成仮面ライダー20展」と、3―5日に中瀬公園であった「春のマンガッタン祭り」。同館には10日間で4万2509人が来館し、例年以上だった昨年を2万7千人以上も上回った。入館待ちの列は最長で橋を渡った市かわまち交流センターにまで及んだ。

 特に3日は最新作のライダーショーがあり、家族連れが公園を埋め尽くした。企画展連動のスタンプラリーで、街なかを周遊する来訪者も多数あり、飲食店への波及効果も大きかった。

 いしのまき元気いちばには、想定の1.3倍となる計8万人が来場。〝猫島〟として人気の田代島への離島航路を運航する網地島ライン(株)では220人乗れる定期便は満員となり、臨時便で対応。今年は中央発着場を設置して初の黄金週間でもあり、利便性向上も好影響の要因となった。

 中心部以外では道の駅上品の郷、おしかのれん街にも多数の人出。また、南浜地区の震災伝承施設「南浜つなぐ館」でも多くの来館者を出迎えた。

 一方で、想定を超える人出に中心市街地では交通渋滞が発生。219台が停められる市かわまち立体駐車場が満車となったことで、周辺の民間パーキングも飽和状態に。中瀬には200台分の臨時駐車場が設けられていたが、早々に埋まり、街なかは駐車場を探す車にあふれた。一部では無許可での空き地への駐車があったほか、施設への問合せが発生するなど混乱も生じた。

 石巻観光ボラ協の齋藤敏子会長は「駅周辺ではコインロッカーや多目的トイレの不足なども課題」と受け入れ態勢充実の必要性を訴えていた。

◆新施設で集客 東松島

 東松島市では新名所や新施設を中心に人出があった。昨年10月にオープンした宮城オルレ東松島コースは初の黄金週間。曇天で前半は伸び悩んだが、後半は好天で客も増え、10日間で650人が奥松島の自然に触れた。

 また、先月26日に開園した矢本海浜緑地では、遊び広場に親子連れ、パークゴルフ場では団体利用を中心に10日間で1586人の愛好者が汗を流した。

◆過去最高の人出 女川

 女川町には過去最高の8万8千人が来町。昼頃をピークに臨時も含む中心部の駐車場は県内外の車で埋まったが、新しい役場庁舎の駐車場の活用などで不足することはなかった。主要な交通ルートである国道398号の渋滞も見られなかった。

 期間中には「女川産業区まつり」を中心に催しを実施。町観光協会は「誰も経験のない大型連休ながら、各事業者の態勢が整っていた」と振り返った。

最終更新:2019年5月7日(火) 19時48分

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